*今回の悩み人*
『エンジン高圧洗浄機がすごく便利だってオススメされたんやけど、別に一般的な電動タイプで良くない?本当に便利なのかイマイチ分からないので詳しいメリットとデメリットを教えてよ。』
今回の記事を読むとこんなことが分かります。
- エンジン高圧洗浄機とは?基本的な基礎知識あれこれ
- 本機の具体的なメリットとデメリットについて
エンジン高圧洗浄機があれば、これまで落としきれなかったガンコな汚れや清掃が難しい箇所もキレイにすることが出来ます。
しかし今回の質問者さんはすでに電動タイプを持っており、エンジンタイプの必要性を感じていないようです。
今回はそんなエンジン高圧洗浄機についてのメリットとデメリットを詳しくご紹介していきたいと思います。
そもそもエンジン高圧洗浄機ってなんですか?
ここでは初心者に向けたエンジン高圧洗浄機の基本的な特徴を簡単にご紹介していきます。
基礎は知っているから早くメリットデメリットを教えて欲しい!という方は次の項目にスキップしてくださいね。
特徴① 通常タイプより大幅にパワーアップした洗浄機
本機は通常の高圧洗浄機に比べ、エンジンを搭載することでより洗浄力を増して幅広い洗浄作業に対応したものを指します。
名前の通りエンジンを搭載しているため電源を必要としないので、どこにでも持ち運んで作業をすることが出来ます。
電気や火器ではなく高圧になった水で汚れを落とすので、環境に配慮しつつ作業を進めることが出来ます。
??『…とは言ってもエンジンを駆動するとどうしても排気が出ちゃうんだよね。ガスの排気量は昔に比べてだいぶ少なくなったみたい!』
特徴② 扱いやすい4サイクルエンジン
本機はガソリンで動作するのでコンセントや電源を確保する必要がありません。
??『あっ、これ知ってるー!確か2サイクルエンジンの時みたいに混ぜて作るんでしょ?2サイクルオイル買ってこよーっと。』
ここで燃料に関する注意点があります。
4サイクルエンジンには機械に適した専用の燃料を使用するようにしましょう。
※誤って4サイクルエンジンに混合燃料や2サイクルエンジンオイルを入れてしまうと、エンジンの摩耗が急激に進んだり焼き付けが起き壊れてしまう恐れがあるので確認してから注油しましょう。
不慣れな場合は難しく感じますが、4サイクルエンジンは燃費が良く一定のパワーを継続的に発揮することに長けており、誰でも扱いやすい仕様となっています。
知っておきたい!ここがポイント
エンジン式とモーター式がある
高圧洗浄機は大きく2種類に分類されます。2つのタイプの違いは下記の通りです。
名称 | 主な用途と特徴 |
---|---|
エンジン高圧洗浄機 | ガソリンでエンジンを駆動させるので電源が不要。 通常の高圧洗浄機と比べ圧倒的なハイパワーで汚れを一掃することが得意。 キャスターが付いており移動も楽。 |
モーター高圧洗浄機 | 静音性に優れた高圧洗浄機で、電気を動力源として動作する。 エンジン式に比べるとパワーは劣るが、排気ガスが出ないため環境に優しい設計。 |
具体的なメリット・デメリットを解説!
ここからはエンジン高圧洗浄機のメリット・デメリットを解説していきたいと思います。まずは一覧にするとこんな感じです。
- 落ちないガンコな汚れにはエンジン式一択!
- 電源や水を確保できない場所でも作業可能
- 広範囲・ピンポイント洗浄で幅広い用途に対応
- 便利な付加機能で作業効率アップ
- 騒音や排気ガス問題の課題
- 洗浄以外には使用できない
◯メリット1 落ちないガンコな汚れにはエンジン式一択!
エンジン高圧洗浄機の代表的な特徴として、一般タイプを大幅に凌ぐハイパワーが挙げられます。
カタログやスペック表にはMPa(メガパスカル)という表記で水圧の強さを知ることができますので、ご自身の用途に応じて最適な水圧のものを選ぶのがオススメです。
水圧タイプ | 吐出圧力 | 用途 |
---|---|---|
高圧 | 15.0MPa以上 | 農耕具等のガンコな汚れ |
準高圧 | 10.0 MPa以上 | トラクター、ダンプなど |
低圧 | 5.0〜9.9 | 外壁、車の洗浄など |
??『タイプによるけど塗装前の屋根や外壁の洗浄、他にも建設現場での各種洗浄にも使えるから、洗浄機って何かと使う機会が多いんだよね。地元の漁師さんは船底の付着物除去に使ってたなぁ。』
◯メリット2 電源や水を確保できない場所でも作業可能
こちらもエンジン高圧洗浄機の代表的な特徴で、ガソリンを使ってエンジンを動かすため電源やコンセントが要らない点が強みであります。
これにより作業現場での電源確保を探す手間が省けたり、事前の配置場所に関してあれこれ悩む事もなく、迅速に作業に取り掛かることが出来ます。
また、本体に搭載された水タンクからの給水や用水路などに貯めた水をストレーナーで吸い上げて使用することもできます。
(ストレーナー…水を吸い上げながら水中のゴミを取り除くフィルターポンプ。)
??『別売りの水タンクをあらかじめ準備しておけば、水不足になったとしても給水できるからどこでも使えるね!』
◯メリット3 広範囲・ピンポイント洗浄で幅広い用途に対応
機種によっては付属のアタッチメントガンが用意されており、うまく使い分けることにより局所的な洗浄だけではなく拡散放射をすることも可能です。
メーカーによってはタービンガンやライフルガン、回転ノズルなど呼び方が変わってきます。
ピンポイント洗浄だけでなく広範囲作業も頻繁に行う方は、数種類のアタッチメントが付属しているタイプを選ぶのも良いでしょう。
??『タービンガンはレバー操作で直噴と拡散の2パターンの噴射が可能なので、洗浄だけじゃなく作業現場のホコリ飛散防止などにも活躍するよ!』
ノズルは扇状40°や15°、直射や洗剤洗浄用など幅広い用途のアタッチメントがあり幅広い作業に対応できます。
◯メリット4 便利な付加機能で作業効率アップ
エンジン高圧洗浄機にはとても便利な機能がたくさん搭載されており作業効率アップに貢献してくれます。
サイクロンフィルタ | 通常のフィルターより目詰まりしづらい。 |
---|---|
スローダウン | 無負荷運転時に自動的に回転数を落とすことで不要な騒音を抑え燃料の節約にもなる。 |
キャスター (2・4輪) | 2輪または4輪のキャスターが付属。2輪は小型で軽量なカート型に、4輪は比較的重い機種などに搭載されている。 |
渇水防止 | 水切れ時の空転運転を自動的に検知して動作を停止しポンプへの負担を大幅に軽減することが可能。 |
オイルアラート | 本体のエンジンオイルが規定量を下回った場合、エンジン焼き付け防止のため自動的に動作を停止する。 |
水タンク搭載 | 水が確保できない場所でも作業可能。タンク容量は短時間向きなので注意。 |
セルスターター | ボタンひとつでエンジンを始動させるセルスターターで誰でも簡単に起動できる。 |
×デメリット1 騒音や排気ガス問題の課題
ここまでたくさんのメリットをご紹介しましたが、当然デメリットもありますのでしっかりと悪い点も確認した上での導入がオススメです。
まずエンジンを使用するとハイパワーを得られる反面、どうしても排気ガスと騒音問題が発生します。
作業場所が山林などでしたら何も問題はないのですが、市街地の場合はあらかじめ近隣の方に作業の旨を伝えるなど理解を得る必要があります。
より防音性を重視した『カバータイプ』と呼ばれる機種も用意されているのでそちらもオススメです。
×デメリット2 洗浄以外には使用できない
専用機に対してこんな野暮なことを言うのも変な話ですが、他の用途での使用はできないことを理解した上で導入しましょう。
??『つまりエンジン溶接機みたいに発電機として使ったりすることは出来ないってわけ?まぁ、洗浄機としての用途で常に引っ張りだこ状態だし、みんなそれを理解した上で導入しているわ。』
もちろん洗浄機としての作業では文句なしの性能ですので、例えマルチに活躍できないとしても抜群の費用対効果が得られることを保証します。
それだけエンジン高圧洗浄機というのはオンリーワンな存在であると言えますので、まずは一度デモ機を実際に触ってみて本当に必要かどうかを見極めてみましょう。
まとめ
今回はエンジン高圧洗浄機の基本的な特徴、そしてメリットとデメリットを詳しく解説しました。
本機は電源を確保する必要がない為、余剰分の時間を洗浄作業に充てることができ、事前の打ち合わせや配置場所の確認も省くことができます。
使用の際は、エンジン駆動に伴う騒音や排気ガス等に注意を払い、周辺の人に水圧が当たらないよう安全を期して作業しましょう。
コロナ禍の今、空いた時間をお掃除時間に充ててみてはいかがでしょうか。