DIYでの作業効率のアップに電動工具は欠かせませんが、共に利用してみたいのがエアツールです。
綺麗な塗装仕上げの出来るエアブラシやスプレーガン、機械整備であればレンチやドライバー等の回転計の工具等です。
このようなエアツールを使用する際に欠かせないのが、エアコンプレッサーです。ただ、一口にエアコンプレッサーと言っても様々な種類があります。
そこで今回はエアコンプレッサーの種類はどのような物があるのか、徹底解説します。是非、最後までご覧ください。
レシプロコンプレッサー
生産工場で全ての圧縮空気を使用する装置のエア源として使用する事が出来ます。小型から中型の機種が中心のラインナップです。
他のメカニズムの圧縮機と比べて安価で手軽なコンプレッサーです。モーター出力は0.2~0.75kw、タンクの容量は200L位までです。メカニズム的に大容量には適していません。
レシプロコンプレッサーのメカニズム
内側にのみ開く弁(吸い込み弁)と外側にのみ開く弁(吐出弁)を持ったシリンダ内をモーターで往復するピストンの作用によりエアーを圧縮します。
シリンダ内の容積が小さくなるとエアーが圧縮され、タンク内に送られます。これが排気です。
一方、吸気はシリンダ内の容積が大きくなる事により圧力が弱まるので、外部からのエアーが取り込まれます。
本体の吐出にバルブが必要になり、メカニズム的にトルク変動が大きく、回転が低速なので音や振動が大きいです。
レシプロコンプレッサーの種類
給油式かオイルフリー式か
給油式
圧縮された空気にオイルミストが含まれます。生産工場機械の作業用エア源に適しています。
オイルフリー式
オイルミストは含まれませんので食品や塗装、医療分野等、油分を嫌う用途に最適な他、様々な用途に向いています。
空気中に含まれる水分を除去したい時はドライヤ付の機種を選択しましょう。
タンクマウントタイプかパッケージタイプか
タンクマウントタイプ
価格が安価で定番と言われているタイプです。ごくシンプルな構造でキャスターが付いており、移動が楽に出来ます。
パッケージタイプ
パッケージングされていますので静音性に優れています。設置スペースがあるかの確認が必要です。
スクリューコンプレッサー
工場エアで最も広まっている給油式圧縮機です。音や振動も少なく効率性に優れています。回転式コンプレッサーとも呼ばれています。
スクリューコンプレッサーのメカニズム
雄雌の1対2本のスクリューローターのネジの溝に出来る容積の変化を利用し圧縮空気を作り出します
スクリューコンプレッサーの種類
スクリューコンプレッサーにも給油式とオイルフリー式があります。どちらを選んでもスクリューローターの形状は変わりません。
給油式
雄雌のローターが接触して圧縮空気が作り出されるため。潤滑油が必要となります。
オイルフリー式と比べて空気圧縮率、馬力、トルク共に高いですが、オイルの注入を始め定期的なメンテナンスが必要になります。
オイルフリー式
雄雌のローターは接触する事がありませんのでオイルは不要です。
給油式と比べて圧縮率は低いものの、非接触なのでメンテナンスの頻度も少なく、綺麗な空気を提供する事が出来ます。
導入の際の確認事項
- 吐出圧力
- 吐出空気量
- 電源及び出力
スクロールコンプレッサー
バルブが不要で最もトルク変動が少ない機種です。
2枚の渦巻き状の羽(スクロール)が連続して圧縮を行うので、振動や音は突出して小さく、オイルフリーですから吐出される空気はクリーンです。
病院や研究機関等で使われています。効率的に優れているコンプレッサーで作業空間が快適に保たれます。
スクロールコンプレッサーのメカニズム
旋回スクロールと固定スクロールを180°ずらした状態で嚙み合わせ、旋回スクロールが旋回する事により固定スクロールとの間に空気が吸い込まれ、点対称にある三日月状の圧縮室の容積が小さくなり、空気が圧縮され中心の吐出ポートから押し出されるメカニズムです。
クローコンプレッサー
独特な形状が特徴のクロー型は雄雌2つのローターで構成されておりますが、回転部分の構造が非接触で摩耗が無いので、他のコンプレッサーと比べて寿命が長くメンテナンスも簡単です。
オイルフリー式のみの本体で、2段圧縮を採用した高効率と耐久性を実現しています。余分な補助機器も必要ありません
クローコンプレッサーのメカニズム
ローターが回転運動をする事により圧縮空気が吸入されます。
その後空気は雄と雌のローターの爪部分で仕切られて圧縮が始まります。2つのローターが互いに反対の方向に回転する構造により空気が圧縮します。
雌のローターにより閉ざされていた吐出口が開き、圧縮された空気が吐出されます。
精密設計されたローターはステンレス鋼なので腐食に強く、軸に対し対称形の為振動もありません。
ハンディタイプコンプレッサー
タンクマウントタイプのレシプロコンプレッサーを軽量・小型化したタイプになります。
コンパクトな設計で現場への運搬や移動が便利です。建築・設備・機械の清掃等、プロからDIY、ライトユースまで幅広いユーザーに使われています。
まとめ
今回はエアコンプレッサーの種類はどのような物があるのか、徹底解説して参りました。いかがでしたでしょうか?
コンプレッサーを必要する工作機械はかなり多く、プロからDIYまで幅広いユーザーのもとで活躍しています。皆さんの機種選びの参考にしていただければ幸いです。