製造現場などの駆動動力として欠かす事が出来ないエアコンプレッサーですが、どのスタイルを選択しても利点と欠点があります。
今回は利点と欠点、そして選び方を見ていきます。是非、最後までご覧ください。
レシプロコンプレッサー全体の利点・欠点
- 他の機構と比べて価格が安価である
- ピストンの往復運動で空気を圧縮しているので、トルク変動が大きく、低速回転なので音と揺れが大きい
- 本体からの吐出にバルブが必要となる
給油式の利点・欠点
- 幅広い用途に使用出来、機種が多い
- 連続使用時間が長い
- 耐久性に優れている
- オイルフリー式と比べて揺れ・音共に少ない
- 圧縮された空気にオイルミストが含まれるので、食品用等には不向き
- 給油及びオイルの交換等、オイルの管理が継続的に必要になる
- 手入れに時間がかかる
オイルフリー式の利点・欠点
- 圧縮された空気にオイルミストが含まれない為、食品、塗装、医療等、油分を避ける用途には勿論、様々な用途に使用できる
- 油を使用していないのでオイルに関するメンテナンスは不要
- 安価なモデルが多い
- 連続使用が短時間
- 耐久性が劣る
- 音が大きい
タンクマウントタイプの利点
- 他の種類と比べて価格が安価である
- システムが手軽で扱いやすい
- キャスターが付いており持ち運びがしやすい
パッケージタイプの利点
- パッケージで覆っている為、静音性に優れている
- 同様な理由から安全性にも優れている
スクリューコンプレッサーの利点
- 音や揺れが小さい
- 効率性に優れている
給油式の利点・欠点
- 空気圧縮率が高い
- 馬力、トルク共に高い
- 給油及び定期的なメンテナンスが必要
- 圧縮された空気にオイルミストが含まれる為、食品工場等には不向き
オイルフリー式の利点・欠点
- ローター同士が接触しないので、メンテナンスの間隔が長い
- 圧縮された空気はクリーンな空気なので、食品関係、化学機械等、綺麗な空気を必要とする機械にも向いている
- 給油式と比べて空気圧縮率が低い
スクロールコンプレッサーの利点
- トルク変動が少なく音や揺れが殆ど無いので、病院や研究施設等でも使用できる
- 効率性に優れている
- バルブが不要
- 空気圧縮率が高い
クローコンプレッサーの利点
- 回転する部分が接触しない為、他の構造と比べて寿命が長い
- メンテナンスも簡単
- 補助機器も必要ない
- 2段圧縮を採用しており高効率
- ローターがステンレス鋼なので腐食に強い
- ローターが軸に対し対称形なので振動がない
選び方(用途別)
自動車などの空気入れ
自動車の空気をシーズンごとに変える場合、交換するタイヤは空気が抜けてしまっている事があります。
普通乗用車の指定空気圧は概ね220~270KPaくらいですので特に問題はありません。
自転車の空気入れは普通は手動ですが、日常的に自転車を使用するのであれば、エアコンプレッサーを使用しましょう。
空気圧の確認もできますので、適量の空気を入れてタイヤを長持ちさせる事が出来ます。
選び方としては空気を入れるだけの用途であれば、コンパクトな0.5馬力、タンク容量8~13L位のもので十分です。
タイヤ交換
エアインパクトレンチを使用し、その後空気を補充する用途の場合は1馬力以上、タンク容量30L以上が理想です。
性能的にはこれ以下でも作業可能ですが、充填の回数が増えてしまい非効率です。
エアブラシによる塗装
エアブラシでの塗装は小規模の塗装ですから、0.25馬力、タンク容量3~8Lもあれば十分です。
エアブラシは空気も少量しか使用しませんし、圧力もほぼ必要ありません。他の用途に使用しないようであれば、エアブラシ用のミニコンプレッサーの購入でも良いかもしれません。
カップガン・スプレーガンによる塗装
小型でも多くのエア及びパワーが必要です。1馬力以上、タンク容量は30L以上必要です。
ガンの取扱説明書に最低限必要な馬力が載っているので、それよりも2~3割大きな物を選びましょう。塗装の場合の最重要点はオイルフリー式を選ぶ事です。
まとめ
今回はエアコンプレッサー各種のメリットとデメリット、そして選び方を見て参りました。いかがでしたでしょうか?
様々な種類があり、用途も多岐にわたっています。DIY等、日常的に使用する場合は、自分の用途を十分に考慮し選んだ方が迷わず購入できるでしょう。
この記事を参考にして自分に合った製品を探してください。