スポットエアコンのメリットデメリットを解説

スポットエアコンのメリットデメリットを解説

近年、日本の夏は猛暑が続いており、エアコンは必須アイテムとなっています。しかし、賃貸に住んでいる方を中心に何らかの理由により、エアコンを設置出来ないという悩みを抱えている方もいらっしゃるのではないでしょうか。

そんな方におすすめなのが「スポットエアコン」です。今回はスポットエアコンのメリット・デメリットと選び方を解説していきます。ぜひ最後までご覧下さい。

メリット

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本機には下記のようなメリットがあります。

部屋が涼しくなる

涼しくするために使うのですから当然ですが、本機の冷却効果はエアコンには劣りますが、熱交換器を搭載しているので、部屋の温度は下がります。扇風機のように風を送るだけではないので、十分に清涼感を感じる事が出来ます。

工事不要

室外機がありませんし、本体自体は床に置いて稼働しますので、設置工事は不要です。これが本機の最大のメリットでしょう。賃貸住宅にお住まいでエアコンを新たに取り付ける事が難しい方に向いています。

冷やしたいところだけを冷やせる

倉庫や作業場、屋外などの解放空間にエアコンをつけても、全体を冷やす事は出来ません。本機であれば、目的の場所や人を冷やせます。

移動も可能

一度取り付けたら動かせないエアコンと異なり、楽に移動出来る点も大きなメリットです。電源さえあればどこでも使用可能です。

機種によっては除湿や暖房機能がある

本機の名前から冷風を出すだけと思われがちですが、暖房や除湿、衣類乾燥等の多機能を併せ持つ機種もあります。
多機能な機種を選べば、エアコン同様の使い方が出来ますね。

また、扇風機やストーブ等、決まった季節に使う家電は片付けが必要ですが、オールシーズン使える家電はその手間もなく便利です。

デメリット

作業服を着た男性がばつのプラカードをあげている

続いては本機のデメリットについて解説します。

価格が高い

価格に関しては5,000円以下の機種も多い扇風機などと比較すると高価で、3~4万円以上の機種がほとんどです。
しかし、エアコンと比較すると安価になります。

排気口が必要

本機を使用するには、排熱ダクトを部屋の排気口に接続しなければなりません。排気口はエアコンが付いていない部屋でも用意されていることが多いです。

もし、ない時には屋外排気用の窓パネルを窓に設置し、窓パネルの穴に排気ダクトを通し温風を屋外に排気する形になります。

排水処理も必要

本機は室内の空気を吸い込み、冷風を出す際に排熱と排水が行われます。そのため排水タンクに水が溜まっていきますので、その水を定期的に処理しなければなりません。(排水処理不要のノンドレンタイプの機種もあります。)

音が気になる

本機は本体と室外機が一体になっています。そのため静かな場所では音が気になる場合があります。音の大きさは機種によって違いますので確認が必要です。

本体重量が重い

既述のように楽に移動は出来ますが、本体重量が30kg程度と重いので段差があるような場合には注意が必要です。

冷却性能について

仕組み自体は普通のエアコンと同様ですが、小型で簡易なためパワーが劣るのは否めません。部屋全体を冷やしたい時は、4畳半くらいまでのスペースとなります。

6畳以上の広さがある場合は、通常のエアコンでないと涼しくならないでしょう。

以上のようなデメリットがあります。それでも、工事不要でエアコンの代わりになる冷房機器が設置でき、好きな場所に移動して使える事はデメリットを上回るメリットでしょう。

スポットエアコンの選び方

チョイスと書かれたノート

本機のメリット・デメリットが分かると、使用用途がはっきりしてきます。本機がベストな選択となった場合は、十分に検討し選びましょう。選ぶ上でのポイントを解説します。

価格およびサイズ

やはりまずは価格の確認ですね。さまざまなメーカーから多くの機種が出ています。性能や機能によって価格もバラバラです。無理をせず予算内におさめましょう。

また、サイズについては、現物を確認しないでネットなどで購入した場合、思ったよりも大きくて扱いづらいという事態になってしまう事もありますから、本体サイズの表示を必ず確認しましょう。

ヒーターとしても使用可

スポットエアコンですから、ヒーターとして使える機種もあります。暖房器具を購入しようと思っていた方には嬉しい機能です。オールシーズン使用したい方におすすめです。ただし、もちろん価格は高くなります。

窓に設置可能

機種によっては窓に設置できるタイプもあります。設置はやや大変になりますが、排熱はそのまま屋外に出されますので、普通のエアコンと同じ感覚で使えます。スペースを使いたくない、移動する事はないという方におすすめです。

冷房能力

効率よく空間を冷やせるモデルを選びたい場合は、冷房能力をチェックしましょう。KW(キロワット)という単位で表記されており、数値が大きいほど冷房能力が高いという事です。

家庭用(100V)だと1.6~2.5kWが主流です。一方業務用(200V)は2kW~高いものは5kWを超えるものもあります。目安としては家庭用で2kW以上、業務用で2.5kW以上といったところです。

排熱ダクト・窓パネルの有無

本機で部屋を冷やすには、排熱処理が重要になってきます。排熱ダクトを窓の隙間に設置する場合、外気が室内に入り込んでしまうと、思うように室温が下がりません。

前もって排熱ダクトの有無を確認しましょう。付属している場合は、設置したい場所から窓までの距離を考えて、ダクトの長さを確認します。

また、窓の隙間をふさぐための窓パネルが付属している商品もあります。ただし、窓パネルの長さが足りない場合もありますので、その場合はオプションで長い窓パネルを購入しましょう。

排水方法はノンドレンタイプがおすすめ

本機が吸い込んだ空気を冷やす際、ドレン水が出ます。従来はドレンタンクに溜まった排水を捨てる必要がありました。しかし、近年は内部で水を蒸発させる事で排水処理を不要にしたノンドレンタイプが発売されています。

広範囲に風を送るなら、吹きだし口の数、首振り機能の確認

冷風の吹き出し口が2ヶ所以上あるタイプや、首振り機能が付いている機種であれば広範囲にわたって冷風を送れます。機種によっては、風向きを左右はもちろん、上下に変えられるタイプもあります。

イベントなどで大人数いて部屋全体に冷たい空気を送りたい場合は吹き出し口の数や首振り機能の有無も確認しましょう。

除湿機能

機種によっては冷房機能に加えて除湿機能が付いたタイプもあります。除湿機能は湿度が高くて蒸し暑い日や、洗濯物を部屋干しする際に便利です。

家庭用と業務用のスポットエアコンの違い

本機は家庭用と業務用の2種類あります。家庭用は小型で移動がしやすく、一般家庭の室内での使用が想定されています。また、使用場所を選ばず使えるように、排熱用のホースが長く作られています。

一方で業務用は、サイズが大きく、工場や屋外での使用を想定されています。電圧が高く、家庭用と比べ冷却能力も高いです。ただし、業務用だけあってデザインのバリエーションは少ないです。

まとめ

今回はスポットエアコンのメリット・デメリットと選び方を解説して参りました。いかがでしたでしょうか?

エアコンと違いどこへでも簡単に設置できるスポットエアコン。その手軽さから注目を集めています。年々暑くなる日本の夏には必須アイテムの一つです。

暖房や除湿の機能を搭載しているモデルならオールシーズン便利に使えますよ。

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