ジョイントカッタは、「ビスケットジョイント」と呼ばれる木材の接合を可能にする道具。この方法によって、キレイかつ強度を確保した状態で木材を接合できます。
しかし、そのメリットを最大限に活かすためには注意すべき点もあります。使い方を誤った場合、大けがを負うこともあります。
この記事では、ジョイントカッタを使う際の注意点をまとめます。
刃や切り粉から自分を守る
ジョイントカッタの刃(ブレードとも呼ぶ)は、板に押し付けて初めて外に出る仕組みになっています。
安全に考慮した作りになっていますが、いつも刃に触れないように注意することは重要です。
刃が回転している時は必ず、ジョイントカッタと木材をしっかり固定しておきましょう。
溝を掘るときには力をグッと掛けることになるので、固定が不十分で手が滑ったりすると大変危険です。
また、回転する刃に手袋やシャツの裾などが巻き込まれる危険もあります。シャツやタオルなどは端が出ないようにしておきましょう。
ジョイントカッタで木材を切ると、大量の粉が出ます。目・口・鼻などに入らないように、防じんゴーグルやマスクを使用しましょう。
切り込む角度・深さがズレないようにする
ジョイントカッタは、角度を自由に調節することができます。「アングルガイド」と呼ばれる部分を、ネジで回して好みの角度で固定します。
このネジがグラついていると、溝がキレイに掘れないだけでなく事故にも繋がります。
振動により、ネジは毎回緩んでいます。「いつも90度に掘るから…」などとチェックを怠らず、毎回ネジに緩みがないかを確認することが必要です。
またジョイントカッタには、切り込む深さを調整するネジも付いています。
接合に使う「ビスケット」は様々なサイズがあるので、使うビスケットを変更した時には、深さの調整を間違えないように注意が必要です。
ビスケットと接着剤を入れたあと、十分に圧着する
ジョイントカッタで溝を掘ったあと、ビスケット(ブナの圧縮材)をはめ込み、接着剤を塗って木材同士をつなぎ合わせます。
しかし、これで終わりではありません。この「ビスケットジョイント」と呼ばれる接合方法は、接着剤が乾いてこそ本来の力を発揮します。
木材をつなぎ合わせた部分は、接着剤が乾くまでに少しずつ緩んでしまう恐れがあります。
接着剤が乾燥するまでの間、クランプやロープなどを使って、十分に圧着しておかなければなりません。
まとめ
他の工具と同様、ジョイントカッタは自分や人を傷つけてしまう恐れのある工具です。取り扱いの際には、安全に十分注意が必要です。
また、きれいな溝を掘るためにも各種ネジの締めつけは毎回チェックしましょう。
ビスケットジョイントの力を最大限活かすために、十分な時間を掛けて圧着することも忘れずに。
こうした注意点を守ってジョイントカッタを使えば、満足のいく木材接合が行えるでしょう。