シチュエーション別ボール盤の活用法まとめ

シチュエーション別ボール盤の活用法まとめ

*今回の悩み人*
『知人に勧められたボール盤を購入しようと思うんだけど、どんな場面で使用するのかイマイチ想像できなくて…良かったら具体的な使用例とか教えてください。』

今回の記事を読むとこんなことが分かります。

  • ボール盤についての基礎知識あれこれ
  • ボール盤の具体的な使用例

とても便利だからという知人からの勧めでボール盤を購入した今回の悩み人さんですが、実際に購入してみたもののあまり使いこなせていない様子。

今回はボール盤の基礎知識と具体的な活用方法をまとめてみましたので、これから購入しようとお考えの方、購入したけど上手く使えていない方は参考にしてみて下さい。

そもそもボール盤って何ですか?

リョービ(RYOBI) 卓上ボール盤 TB-1131K 木工24mm 鉄工13mm 4091131
引用:Amazon

この項目では、初心者に向けたボール盤の基礎知識について解説していきたいと思います。

基本的なことはもう知ってるから、早く具体的な活用例を教えて!という方は次の項目にスキップして下さいね。

ボール盤とは正確に穴を開けられる機械のこと

『ボール』という単語から連想できるのは、球体やスポーツ等に使用されるあの玉の方だと思いますが、正解はオランダ語の「boor-bank(ドリル台の意味)」の事を指す用語です。

??『つまり「盤」は単なる当て字と言うことかい!ちなみに英語で“boring machine”と言えば、地中に円筒状の穴を掘削する装置のことだよ!』

主に金属加工の場面で使用され、簡単かつ正確に穴を開けられるのでストレスフリーで作業を進められる点が人気の秘密です。

しかし、穴を開けるだけなら電動ドリルや他の電動工具でも可能です。では、どうして『ボール盤』が人気なのでしょうか?

精密な作業を連続でこなせる気軽さと正確さ

例えば、電動ドリルを手で持ち金属板に穴を開けるとします。手で持って開口した場合、ほぼ100パーセントの確率で上の穴と下の穴の位置がズレてしまいます。

この穴が飾り穴などの重要度の低い穴であれば全く問題はありません。

しかしシャフトなどの軸を通すような穴だった場合、軸が斜めになるので故障や大事故のリスクとなり大問題です。

そのため、厳密な平行や垂直が必要な場合はそれをこなせる工具や装置が必要となるので簡単に正確な穴あけができるボール盤が人気なのです。

それぞれ用途に応じたボール盤がある

ボール盤は多種多様の用途に合った物があり、それらを上手に洗濯することで作業効率を大幅に上げることが可能になります。代表的な種類は下記の通りです。

卓上ボール盤穴径13mm程度までの加工が可能。
直立ボール盤ボール盤の中でも一般的なタイプで床に直接据え付けて使用する。
穴径13~50mm程度まで可能。
ラジアルボール盤可動式アームが搭載されており大きく重量のある工作物を移動させずに何箇所も開口可能。
多軸ボール盤開口軸が複数搭載されている為、一度に何箇所もの穴あけが可能。
(大量生産などの専用機)
深穴ボール盤深い穴を開ける作業専用のボール盤。
穴の直径よりも4倍以上の深穴を開ける作業に特化している。
ガーダボール盤大型の工作物の加工に適したボール盤。
タレットボール盤一台に数種類の工具を搭載し、工具を順次変えていく事で複数の作業に対応できるボール盤。
数値制御(NC)ボール盤NCとは数値制御(Numerical Control)の略。
コンピュータ制御による精密な自動加工が可能。

ボール盤の具体的な活用方法まとめ

穴が開いた金属の板

ここからはボール盤の具体的な活用法を詳しく解説していこうと思います。

持っているけどうまく活用できずにボール盤を眠らせている方、購入したらどんな作業をしようか考えている方は参考にしてみて下さい。

①正確な垂直穴を開けたい時に

誰もが一度は経験するかと思いますが、加工物に対して垂直に穴を開けた時に上と下の穴の位置がズレてしまいうまく物を通せない、といったことがあります。

これは電動ドリル等を使用するいわゆるフリーハンドで作業すると、ズレが生じてしまうと言うものです…

しかしボール盤を使用する事で穴の位置がピッタリの正確な垂直穴を開ける事ができます。

金属加工は時間も材料費も掛かるので、失敗を気にせずストレスフリーで作業ができる点は大きなアドバンテージとなります。

②同じ深さの穴を量産したい時に

穴を開ける時、貫通させて作業が完了する場合は良いのですが正確な深さを求められる時、フリーハンドで正確な深さの穴を開ける事は非常に難しく現実的ではありません。

その点ボール盤は深さや角度まで自由に設定でき、手間のかかるそれらを簡単に量産する事ができます。

同じような部品や同じ工程を数多くこなす場合はボール盤が大活躍します。

③ほぞ穴加工をしたい時に

釘やビスなどの金属部品を使わずに木材を組み立てることを木組みと呼びますが、この作業には『ほぞ穴』が重要となります。

ほぞ穴が垂直でないと木材同士がしっかりと連結出来ず、斜めに開いた穴を無理矢理使うと倒壊などの大問題につながり危険です。

下穴加工にボール盤を使用する事で正確な穴を開けられるので、あとはノミなどで縁を整えれば完了です。

④大きな面積の穴掘り作業に

木材に対して大きな装飾や部品をはめこみたい場合、はめこむ部分の広い面積を大きく削る必要があります。

そんな時はフォスナービットと呼ばれるアタッチメントをボール盤に取り付けます。

フォスナービットを使用することで、面積の大きい平坦な穴を開ける事ができるので、太いドリル刃を用意しなくても簡単に広口の穴をあける事が可能です。

仕上げにトリマーやノミなどで慣らし作業と縁取りをすればあっという間に綺麗な平坦穴が完成します。

まとめ

今回は初心者に向けたボール盤の基礎知識や具体的な活用法をいくつかご紹介しました。

ボール盤と言う機械は穴を開けるだけの作業しかできませんし、それなら別の電動工具で代わりが効くし、何なら無くても良いや位に思われている方がいらっしゃるのも事実です。

しかし、実際に使用して見るとその精度の高さや気軽さがやみつきになり、気がつけば必須の機械になっていると言う意見が多いです。

ストレスフリーで穴あけ作業がしたい方や、精密な穴あけ作業を頻繁に行う方はぜひ導入を検討してみてはいかがでしょうか。

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