家庭菜園や農業において、噴霧器が1台あると便利です。
植物に虫除けをかけるのにスプレーボトルだけでは手が疲れてしまいますし、大きな畑で農薬を散布するのにジョウロを使うのは現実的ではないですよね。
噴霧器があれば、今まで手作業で行なっていた作業が一気に簡単になります。 目的に合わせて種類もたくさんありますので、まずは手頃な噴霧器から試してみませんか?
噴霧器ってどんな道具?
噴霧器は、農薬や肥料などの液体を散布する道具です。
ポンプの力を使ってタンクを圧縮するため吹き出す力が強く、一度に大量の霧を出すことができます。散布できる範囲が広いので、短い時間で作業もはかどります。
噴霧器が使われているのは農業の分野だけではありません。小さな噴霧器があれば洗車や風呂掃除にも便利ですし、食品工場で部屋全体を消毒するときにも噴霧器が使われています。
噴霧器の特徴って何?
噴霧器の大きな特徴は出る霧の細かさです。農業の世界において、細菌が引きおこす病気はなんとしても避けたいもの。
噴霧器を使えば、ミクロの粒子をまんべんなく植物に付着させられるので、病気に対する消毒効果が高いです。
タイプ別 いろいろな噴霧器の違い
手で持ち運べる気軽な家庭用から、広大な畑で使われるプロ用の大型噴霧器まで、種類別にわかりやすく分類しました。
肝心なのは、自分の散布したい面積にあった大きさの噴霧器を選ぶことです。小さすぎると何度も往復することになりますし、大きすぎると運ぶのが大変です。
噴霧器の動力による違い
噴霧器には3種類の動力が使われています。
①手動式
手でポンプ上下させて圧力を加える仕組みです。コンパクトで小回りがきくので家庭菜園や掃除などに活躍します。手に入れやすい価格もポイント。蓄圧式とも呼ばれます。
電動式
乾電池や充電池の力で液体を散布します。エンジン式より軽いため背負う際に負担が軽減されます。中規模の農園や造園業などで使われています。コンセントからの電気で動くモデルもあります。
エンジン式
ガソリンを使ったエンジン式の噴霧器です。圧力はもっとも強く、一度に広範囲の液体を散布できます。大型のものが多いです。動噴(どうふん)と呼ばれるのはこのタイプ。
噴霧器の形状による違い
噴霧器は使用目的に合わせて形状もさまざまです。
肩掛け式
手動式や電動式の小さい噴霧器に多いです。肩ひもがついているので移動しながらでも使えます。地面に置いて使うこともできます。1リットルから5リットルくらいまでの大きさが一般的です。
背負い式
歩きながら散布できるので広い畑に便利です。レバーを上下させる蓄圧式、電動式、エンジン付きの大型なものまで動力もさまざま。
10リットルから15リットルくらいの容量がよく使われています。自分が背負える重さのものを選びましょう。
据置式
軽トラックの荷台に乗っている、いわゆる「動噴」です。プロの農家に欠かせない道具ですね。
リール式のホースと、釣竿のような長いノズルを使って、一度に何列もの野菜に農薬を散布できます。
自走式
背負い式の噴霧器を台車に乗せたような形をしています。タイヤを転がして移動できるので、背負うのが辛い人にはぴったりです。ホースが届かない広い畑にも活用できます。
おさえておきたい噴霧器の使い方
農薬や消毒液などの薬剤を扱うことが多いため、噴霧器の扱いには充分に注意してください。新しい噴霧器を購入したときは、水を使って練習してみるのもよいでしょう。
作業着に着替え、噴霧器のチェック
家庭菜園だからと面倒がらずに、マスクやゴーグル、防水性の衣服などを着用しましょう。噴霧器から出る霧は非常に細かく、風に乗って自分にかかることもあります。
次に、噴霧器のノズルやホースがしっかり接続されているか確認します。正常に動くか確認してから作業を始めましょう。
周囲に気をつけながら散布しよう
散布中は霧により視界が悪くなりますので、周りに人がいる場合はかからないように気をつけます。
エンジン式の噴霧器は騒音も大きいため、話しかけられても気がつかない場合も。作業中は常に安全を確認しましょう。
使用後には必ずメンテナンスを
噴霧器を長く使うには使用後のメンテナンスが大切です。そのまま放置すると薬剤が固まりノズルが詰まることもあります。使用後はホースやノズルに水を通してきれいにしましょう。
まとめ:噴霧器は農作業の役立つ味方です!
農作業において噴霧器は非常に大事な役割を持っています。作物を元気に育てるためには欠かせない虫除けや消毒。
土や野菜にしっかりと薬剤が付着していないと効果も落ちてしまいます。ですが噴霧器を使えば細かい霧を効率よく散布できるので、作業時間を大幅に短縮できるでしょう。
そのぶん他の作業を進められますので、持っていない方はこの機会に導入してみませんか?