充電インパクトレンチの特徴を徹底解説

充電インパクトレンチの特徴を徹底解説

ボルト、ナットを締める作業で使う充電インパクトレンチの特徴にはどのようなものがあるでしょうか。

「エアインパクトレンチ」「AC電源インパクトレンチ」にはない充電インパクトレンチの特徴を解説します。

充電インパクトレンチとは

マキタ(makita) 充電式インパクトレンチ 18V6Ah バッテリ2本・充電器・ケース付 TW300DRGX
引用:Amazon

ほかのインパクトレンチとの違いは、電源がバッテリーであることです。しかし、それだけではありません。特徴を1つずつご紹介します。

充電バッテリー

充電バッテリーで駆動するため、電源の確保が一切不要。場所を選ばず作業ができます。同じ電気で駆動する「AC電源インパクトレンチ」と比較すると、格段の使いやすさと言えます。 

防水、防じん

場所を選ばず使用できる充電インパクトレンチには、水やホコリの影響を受けにくい構造のものが多いです。

日本工業規格・JISに定められた保護等級に適合している工具は、IP56など適合の表記があります。国内有名工具メーカーのマキタとHiKOKI(ハイコーキ)はIP56に適合している工具があります。

本体が軽量で小ぶり

持ち歩く充電インパクトレンチは、本体を軽く小さくしたものが多いです。同じメーカーで充電インパクトレンチとAC電源インパクトレンチを比較すると違いがよくわかります。

HiKOKI(ハイコーキ)ではAC電源式と充電式の両方のインパクトレンチをラインナップしており、公式HPでは比較が掲載されています。

使用に制限時間がある

充電インパクトレンチは作業時間に制限があります。

バッテリーの蓄電量がなくなれば、バッテリーの交換、充電が必要です。予備のバッテリーを持っていても、数に限りがあり、長時間作業には向いていません。

AC電源のインパクトレンチやエアインパクトレンチはこのような時間制限がありません。

プロ用とアマチュア用が選べる

充電式インパクトレンチの作業現場はDIY、建築現場、修理工場と他分野で広く使えます。そのため、作業する人がいつも専門職の人とは限りません。

とくにDIYで使用する場合は、500N(ニュートン)という強力なトルクは、ほとんど使い道がありません。そのため、最大トルクが低く設定してあるモデルや安価なモデルが販売されています。

充電インパクトレンチのメリット

メリット

充電インパクトレンチの特徴と少し被る箇所はありますが、メリット、デメリットに分けて解説します。先にメリット、その後にデメリットの順番です。

場所を選ばない

充電インパクトレンチの一番のメリットとして、コードレスで場所が屋内、屋外関係なく持ち運べて、使えることでしょう。

防水や防じん構造にもなっているため、ほかの工具は使えないような現場でも使用可能です。

バッテリーを他の工具と入れ替え可能

充電バッテリーを電源にしている充電インパクトレンチは、規格が合えば他の工具のバッテリーが使用可能です。逆に充電インパクトレンチのバッテリーで、ほかの工具を使うことができます。

工具を同じメーカーで統一する必要はありますが、共通バッテリーで数種類の工具が使えるようになるのは、作業効率で大きなメリットです。

取り回しが楽

充電インパクトレンチは持ち運びが前提の工具です。そのため工具が小ぶりに作られており、腰に吊り下げる用のフックが付いているモデルもあります。

加えて、トルク上限もモデルごとで分かれており、作業に合わせて選ぶことができます。

充電インパクトレンチのデメリット

デメリット

ここから充電インパクトレンチのデメリットについて解説します。

使う場所を選ばず、バッテリーに互換性があり、小ぶりに作られている充電インパクトレンチの裏にあるデメリットも知っておかないと、意外なところで作業の進捗を妨げる理由になります。

本体は軽いですが、予備バッテリーまで運ぶとかさばる

充電インパクトレンチの本体は小ぶりで軽量にできています。しかし、そこにはバッテリーの重さが含まれていません。

例えば、HiKOKIのAC電源のインパクトレンチWR12VEは1.2kg(コード・フックを除く)です。同等のトルクを持つ充電インパクトレンチWR14DBAL2は1.4kg(バッテリーと本体)とメーカー公式サイトでは公表されています。

差はわずか0.2kgですが、これに予備バッテリーの持ち運びが必要になります。長時間作業すると、本体とバッテリー、予備バッテリーはかさばると言えるでしょう。

バッテリーの蓄電量でトルクが変化する

充電インパクトレンチのトルク(締める力)はバッテリーの蓄電量で変化します。蓄電量が減れば、それだけトルクが下がっていきます。

同じ感覚でボルトを締めているはずがバッテリー残量で十分に締まっていない場合があるので、注意が必要です。

マキタは「定回転制御」という機構を搭載して、バッテリー残量の変化を受けにくいようにしています。それでも、注意は必要です。

長時間の連続使用不可

バッテリーを使う工具の共通のデメリット。充電インパクトレンチには使用の制限があります。そのため、長時間を連続して使い続ける作業現場では、充電インパクトレンチは不向きです。

予備バッテリーを何個も用意するのは、費用がかかり、実用的とは言えません。

価格が高い

「エアインパクトレンチ」「AC電源インパクトレンチ」と比べて、充電インパクトレンチは価格が割高です。同じぐらいのトルクがあるエアインパクトレンチと比較した場合、その違いがわかります。

マキタの充電式インパクトレンチ TW004GRDXは、メーカーサイトでは価格は74,300円(税別)。それに対して、KTCのエアインパクトレンチ9.5sq.の価格は45,000円(税別)。約1.6倍の価格の差があります。

参考サイト

まとめ

取り回しが楽で、電源確保の必要がない充電インパクトレンチは便利です。しかし、その特徴、メリット、デメリットを理解して役に立つ作業現場で使うようにしないと、作業を効率的に進めることができません。

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