スクリュードライバーの特徴を徹底解説

スクリュードライバーの特徴を徹底解説

耐火性や断熱性が優れているとされるボードの固定作業で重宝される工具「スクリュードライバー」。

住宅、マンションのどちらの内装工事でも使用されることが多いボードの固定作業で便利なスクリュードライバーを徹底解説します。

呼び名が多い

スクリュードライバーの名称がいろいろあることを考えている作業服の男性

「スクリュードライバー」の言葉をそのままネット検索するとハンドツールのドライバーやアルコールのカクテルが検索で出てきます。

現場で働く職人の人たちも呼び方が少し違い、

  • ボード用ドライバー
  • ワンタッチドライバー
  • ワンタッチスクリュードライバー

など呼び名が違うそうです。

スクリュードライバーの役割


スクリュードライバーの役割は石こうボード用を止めるネジを締める作業に特化した工具です。

ほかのネジ締め作業に使えないことはないですが、効率的な作業とは言えないでしょう。

スクリュードライバーの特徴

特徴を考えている作業服の女性

スクリュードライバーの特化した特徴は、ネジ締め作業でねじの頭がボードに入り込み過ぎないように一定の深さまで締めたら自動で止まります。

電動ドリルのような穴あけ作業やインパクトレンチようにビットを変えて多種類のネジやボルト、穴あけ作業など広い作業をカバーすることはできません。

ねじを締める深さは微調整可能

石こうボードの張り付けるネジ締めを均一に行えるようにスクリュードライバーは調整ができます。

ボードの表面からネジの頭が飛び出さない深さでありながら、石こうボードの表面を覆う原紙が破れたり、入り過ぎて石こうがむき出しになったりしない深さで止めるためです。

先端がスイッチ

インパクトレンチや電動ドリルのようなトリガーで工具のオンオフをするのではなく、スクリュードライバーは先端のビットが押されると作動する仕組みの工具です。

決められた深さまでねじを締めるか、ビットの先端の負荷がなくなると停止する仕組みです。

クラッチ機構

スクリュードライバーはモーターの駆動力をバイクのクラッチ盤と同じように、複数のクラッチ盤でビットを回転させる仕組みを採用しています。

そのため駆動音が小さく、スクリュードライバーが駆動したときの反動が少なく、工具のコントロールが容易です。

対応するネジのサイズが限定される

ボードのネジ締めに特化しているスクリュードライバーは、締めるネジのサイズ(M4とM5)が限定されています。

テクス用スクリュードライバーであればM6まで対応可能です。

しかし、締めるネジのサイズは限定されています。他のサイズのネジも締めることはできるでしょう。ですが、適切ではありません。

ビットのサイズ

一般的な電動ドリルやインパクトレンチにビットを取り付けるとき、多少長いビットや短いビットであっても装着の問題にはなりません。

しかし、スクリュードライバーは25㎜か45㎜の短いビットのみとなっています。それも工具メーカーで違いがあり、

  • マキタ(Makita):25mm、45mmの2種類
  • ハイコーキ(HiKOKI):45mmの1種類

となっています。

内装用ボードを固定するネジの数

内装に使うボードは1枚固定するのに十数本のネジを使うことが想定されており、ボードが10枚あれば、それだけで200本近いネジを締める作業が必要になります。

その締め作業を連続して均一で仕上げられるのがスクリュードライバーの強みです。

スクリュードライバーの活用法まとめ

内装工事

ボードのネジ締め作業に特化したスクリュードライバーを使うのは内装工事です。

具体的な作業やボードの種類を含めて、ここからはスクリュードライバーの活用法をご紹介します。

天井のボード固定作業

天井のボードを固定する際に作業する人は片手でボードを押さえ、もう片方の手で工具を使うときがあります。

スクリュードライバーは工具の先端がスイッチであるため、ボードを押さえながらネジの締め作業を効率的に負荷が少なくできます。

石こうボード

石こうボードは天井、壁を問わず広く使用される不燃建材です。

もし1枚の石こうボード固定に30本のネジを使う場合30回の締めが必要になり、それがボードの枚数で掛け算されて、万単位のネジ締め作業になるでしょう。

その締め作業を連続して均一で仕上げられるのがスクリュードライバーの強みです。

ジプトーン

ジプトーンはその模様からタイガーボードと呼ばれることもあり、オフィスや会議室の天井で頻繁に使用されるボードです。

名前は知らなくてもオフィスの天井を見上げると使用されているかもしれません。

石こうボードのように壁紙を張り付けずに使用されるため、ネジ締めが均一にできないと外観を損ないます。

そのような作業でスクリュードライバーは最適と言ってもよいでしょう。

遮音パネル

遮音パネルは通常のボードより分厚く、トルクをかけ過ぎると音を遮る部分を潰してしまいます。

ネジで固定するときはパネルをしっかり固定できて、それでも締めすぎない程度に加減が必要です。

一般的な電動インパクトで作業すると神経をつかい、効率的に作業を進めるのに時間がかかります。

しかし、スクリュードライバーはあらかじめ決めた深さまでしかネジを占めないため、1本1本のネジ締めに神経をつかわなくても締め作業ができます。

壁のボード固定作業

壁面に使うボードは天井と同じボードを使うときもあります。

石こうボードや遮音パネルは天井だけでなく壁面にも使用され、作業内容は天井とおよそ同じのため割愛します。

ケイカル板

石こうボードと同じく不燃建材として使用されているボードの1つです。石こうボードとの違いは耐火性だけでなく、耐水も備えています。

石こうボードよりもネジの締め付けに強いですが、ケイカル板は壁紙を貼らずに、そのまま内装として使用される場合もあります。

ネジ締め作業の出来栄えがそのまま内装に反映されます。スクリュードライバーを使えば、ネジ締めの出来上がりを均一化できます。

まとめ

締めたネジの出来上がりを均一にするスクリュードライバーは特化型の工具です。

内装工事で数千本の締め作業のときに、神経をすり減らしていては効率的な仕事は望めません。

内装工事でボード固定を頻繁にする専門職の人にとってスクリュードライバーはとてもありがたい工具になるのではないでしょうか。

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