超音波カッターのメリットデメリットを解説

超音波カッターのメリットデメリットを解説

今回ご紹介するのは便利な切断工具として人気を集めている「超音波カッター」です。

プラモデルの作成時やDIY等によく使われ細かい振動で効率的に切断できる工具です。

しかし、そんな便利な超音波カッターにもメリット・デメリットが存在します。

そこで今回は超音波カッターのメリット・デメリット、そして超音波カッターの選び方まで見ていきます。
是非、最後までご覧ください。

超音波カッターのメリット

メリット

まずは、超音波カッターを使う事によるメリットを見てみましょう。

  • 回転刃の工具等を使う際に問題になる削りカス等が出ない為、特に食品等を扱う際には衛生的です。
  • 切断の際、力を入れる必要がありません。
  • 短時間で切断できますし、切れ味も抜群です。
  • カット面の仕上がりが非常に綺麗なので、商品価値を高める事が出来ます。
  • 安定した環境で使う分には刃が削れにくいので連続生産が可能です。
  • 先端部の刃物自体に刃が付いているわけでは無く振動により切断するので、刃の交換作業時等の怪我の心配が無く安全性も高いです。
  • 初期費用やランニングコストが安価です。
  • メンテナンス性にも優れています。
  • 切断の際、切り粉や汚水、騒音、煙などを殆ど排出しないので環境面にも配慮可能です。

超音波カッターのデメリット

デメリット

超音波カッターは大変便利な工具でメリットはありますが、勿論デメリットもあります。続いてはデメリットを見ていきましょう。

  • 5mm以上の厚さの樹脂をカットするのは難しいです。
  • 腰の無い薄いゴムもうまくカットできません。
  • 金属やガラス、磁器はカットできません。
  • 1秒間に何万回もの振動を刃に与える事により、対象物と刃の間に摩擦熱を生じさせその熱で溶かしながら切っていますので、対象物が紙や木材の場合はこの摩擦熱によって断面を焦がしてしまう場合があります。
  • 樹脂の場合、切断面が溶けて、再度付いてしまう場合があります。
  • 高速振動により刃を固定しているビスが緩んでくるため、まめにチェックし増し締めする必要があります。

超音波カッターの選び方

ホビー用小型超音波カッターZO-41Ⅱ
引用:Amazon

超音波カッターのメリット・デメリットを理解した上で超音波カッターの選び方を見ていきましょう。

今や業務用のみならず、ホビー用のものも数多く販売されていますが、使用方法によって扱うべきカッターの機種やスイッチ位置等の構造が変わります。

ここからは超音波カッターの選び方を踏まえた上で、目的に合った機種選びに役立てましょう。

用途で選ぶ

業務用

業務用の超音波カッターは、出力が大きく切断するパワーも大きいです。また、冷却する為の待ち時間なども無く、連続して使用できる時間が長いので、作業しやすいメリットとなります。

仕事の為に長時間使用する場合や、大量生産をするような時には業務用の超音波カッターの使用をおすすめします。

但し、業務用の超音波カッターの性能は高いですが、その反面10万円を超えるような価格が一般的です。ご自分のご予算や使用頻度を考慮の上、機種をお選びください。

ホビー用

業務用のモデルを省力化し、小さくしたものがホビー用の超音波カッターです。業務用のように長時間は使用できませんが、それでも10分程度であれば連続して使用できます。

手軽に使う事が出来ますし、切断面は十分綺麗に仕上がります。価格も5万円以下で手に入る機種が多いです。

小型の為持ち運びがしやすいのがメリットです。プラモデルの制作等の趣味が目的で、業務用の性能やパワーまでは求めない場合はホビー用の超音波カッターをおすすめします。

近年では、ホビー用でも業務用とほぼ遜色のない高性能の超音波カッターもあります。

スイッチの種類で選ぶ

手元スイッチ式

ハンドピースと呼ばれる刃が付いている部分にスイッチが付いているのが、手元スイッチタイプです。

手元にスイッチがあるので、手元で集中する作業を進めながら、同時に電源の入/切も切り替えられます。

小さな部品を切断したり、レジンやプラスチックの切断等、片手で行える作業の時は手元スイッチタイプの方が手軽に使用できます。

但し、このタイプの場合は目に見えるところにスイッチがあるので分かりやすい反面、スイッチを入/切するたびに作業を完全に止める必要があります。

フットスイッチ式

ハンドピース、発振機の他に足でスイッチを操作するパーツが付属している機種がフットスイッチタイプです。

手元の作業に集中して、電源は足元で操作する為、より精密な作業にも集中して取り組む事が出来るのがメリットです。

また、両手を使っての細かい作業中でも、作業を中断する事無くスムーズに電源を操作する事が出来ます。但し、スイッチコードも長くなるので、収納の際煩雑になりやすいです。

作業で両手がふさがっている時や電源のon/offの切り替えが多い大量作業の時におすすめのタイプです。

押している間だけ振動するタイプ

超音波カッターは、通常のカッターと比べると切れ味が非常に鋭いカッターです。

使用中に思わぬ怪我をする危険性もありますから、安全性の高さも十分考慮に入れながらアイテムを選ぶ必要があります。

初心者におすすめの機種が、スイッチを押している間だけ超音波カッターが振動するモデルです。

スイッチから手を離した瞬間に自動的に振動が止まりますので、スイッチ切り忘れによる事故を防止する事が出来、安全性は良好です。

但し、スイッチを押し続けていないと振動しないので、細かな作業はやりにくく、作業効率が悪くなってしまうところがデメリットです。

TAF回路を搭載しているかで選ぶ

TAF回路搭載の超音波カッターであれば、カットする対象物の種類や素材によって、出力のパワーを自動制御してくれます。

プラスチック等の溶けやすくスムーズに対象物をカットする場合は、自動的に省力化され、摩擦熱で溶けないように出力を低くし、硬いものをカットする際には最大出力で軽くカットする等出来るので、便利に使う事が出来るでしょう。

交換用の替え刃の有無で選ぶ

超音波カッターも、通常のカッターと同様に刃こぼれをして切れ味が悪くなる事はあります。そのような時には直ちに刃先を交換しましょう。

超音波カッターも通常のカッターと同様に刃でカットしますので当然刃こぼれもしますし、使用を重ねれば切れ味が悪くなってきます。

替え刃は消耗品ですから、通販で購入する場合には、替え刃があるかチェックしておきましょう。

カットしたい対象物に合わせて選ぶ

切断したい物が決まっている時には、加工したい対象物に対応している超音波カッターを選択しましょう。

一般的には、商品のパッケージ等にプラスチックやABS樹脂、木材、金属等の切断可能な素材例が記載されています。

商品によってはプラスチックや基盤の切断に対応した替え刃が付属している超音波カッターもあります。

まとめ

今回は超音波カッターのメリット・デメリット、そして超音波カッターの選び方までを見て参りました。いかがでしたでしょうか?

従来手動で行ってきた素材の切断を、力をかける事無く短時間で行える超音波カッターです。

業務用のパワーが強い機種から、趣味ようの手軽に使える機種まで、幅広い機種のラインナップが展開されています。

しかし、決して安い買い物ではありません。今記事を参考にして使い道に合わせ最適な機種をお選び下さい。

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