充電式丸ノコって何?使い方と特徴を徹底解説

充電式丸ノコって何?使い方と特徴を徹底解説

円盤状の丸ノコギリ(丸ノコ)を高速回転させて木材などを切断する電動工具が「丸ノコ」と呼ばれています。

短時間でキレイに材料が切断可能で、建築現場で大工さんが使用している場面が多いです。最近ではDIYをされる方が増えてきて家庭で使う人もいます。

丸ノコは、手持ち式や固定式など様々なタイプが存在しています。

本記事では、手持ち式の丸ノコで充電式タイプのものを中心に使い方と特徴を解説していきます。

充電式丸ノコとは

手持ち式丸ノコには、「充電式」と「コード式」の2種類があります。それぞれの最大の違いは動力源です。

充電式丸ノコは、バッテリーから電源を取ります。コード式丸ノコは、AC100Vのコンセントから電源を取ります。

コード式丸ノコは、作業場所がコードを引っ張れる範囲内に限られてしまい、作業中にコードを誤って切断してしまう危険性もあります。

手持ち式丸ノコの修理で一番多い理由に、「コード式丸ノコのコードを切断してしまった」というのがあります。

充電式丸ノコの場合は、電源がバッテリーなので取り回しが良く、作業をする場所を自由に選べますし、コードを切断する危険性もありません。

しかし、充電式丸ノコは、取り回しが良く使い勝手が非常に良いのですがいくつかデメリットもあります。

デメリットの一つ目は、コード式に比べて価格が高いことです。コード式丸ノコが約2~3万円のところ、充電式丸ノコは本体のみで約3万円前後します。

バッテリーや充電器などフルセットの製品は5万円を超える場合もあります。

高い買い物になりますので、DIYなどで使用する場合は価格もチェックして慎重に選びましょう。価格を抑えるために中古品の購入もオススメです。

デメリットの二つ目は、バッテリーの充電が切れると使用ができないことです。こまめな充電を心掛ける事と、予備バッテリーを準備しておくと安心できます。

充電式丸ノコの選び方

丸ノコ

充電式丸ノコを選ぶ際は、下記のポイントを押さえておきましょう。

  1. 丸ノコが切断できる材料
  2. 丸ノコが切断できる材料の厚み
  3. 丸ノコのベースの素材
  4. 丸ノコに使用できるチップソー
  5. 丸ノコのバッテリーの種類

ここからは、①のポイントから順番に解説していきます。

①丸ノコが切断できる材料

充電式丸ノコを購入する際は、切断する材料を最初に選んでおきましょう。

丸ノコで切断する材料としては木材が一般的です。木材を切断する場合は、「木工用」の丸ノコを選びましょう。

石膏ボードやサイディングなどの材料を切断すると細かい粉塵が発生します。発生した粉塵を回収しながら切断できる「集塵用」の丸ノコを使用しましょう。

金属の材料を切断する場合は、「チップソーカッター」を使用します。丸ノコと構造が同じで非常に似ていますが、耐久性や機能に違いがあります。

丸ノコに鉄工用チップソーを取り付けることで、金属の切断が可能ですが、丸ノコ本体の故障につながる可能性があるのでオススメできません。

※「丸ノコ」は木材用、「チップソーカッター」は金属用と覚えておきましょう。

②丸ノコが切断できる材料の厚み

丸ノコに取り付けるノコ刃の外径サイズで切断できる材料の厚みが決まります。

85㎜・125㎜・147mm・165mm・190mmのサイズが一般的ですが、216㎜~415㎜というサイズもあります。

製品使用表には、「最大切込み深さ」と表示されていますので、切断する材料の厚みを事前にチェックしておきましょう。

同じサイズの丸ノコでも、深切りタイプの丸ノコならば10㎜前後は材料が厚くても切断可能です。深切りタイプのほうが値段は上がりますが、使用用途が広がります。

③丸ノコのベースの素材

丸ノコのベースの素材にも違いがあり、鉄板ベースとアルミベースが主流です。

鉄板ベースは、価格帯が低い製品に多く使われています。鉄に黒い塗装がされているため、使い込んでいくと塗装が剥がれて錆びやすくなり、滑りも悪くなります。

鉄板ベースを落としたり、ぶつけたりすると変形しやすいなどの欠点もあります。

現在販売されている丸ノコでは、アルミベースが多く採用されています。鉄板ベースに比べて軽量で取り回ししやすく、丈夫で錆びにくいなどのメリットがあります。

丸ノコを購入するときは、多少価格が高くてもアルミベースの丸ノコを購入することをオススメします。

④丸ノコに使用できるチップソー

丸ノコに取り付ける円盤状の刃のことを「チップソー」と言います。丸ノコの機種によって取り付け可能なチップソーのサイズが決まります。

チップソーのサイズによって、切断できる材料の厚みも変わってきますので、「最大切込み深さ」をしっかりチェックしてください。
斜めに材料を切断する場合は、最大切込み深さが少なくなりますので、その点も考慮しましょう。

最大切込み深さで使用し続けると丸ノコの寿命が短くなるので、切断する材料の厚みよりも、最大切込み深さに余裕がある丸ノコを選びましょう。

丸ノコのチップソーの刃数が多いと切断面がキレイに仕上がりますが、丸ノコ本体への負荷も大きくなります。切断時のブレが大きくなり、精度も落ちやすいです。

チップソーの刃数が少ないと切断面が粗くなりますが、丸ノコ本体への負担が少なくなり、ブレも抑えることができます。

チップソーを選ぶ際は、「歯数」のチェックしておきましょう。刃の外径が大きくなるほど歯数は増えますが、一般的には40~70刃程度が多いです。

切断面をキレイに仕上げる場合は、刃数が多い丸ノコがオススメです。切断面の仕上がりよりも作業スピードを優先する場合は、刃数が少ない丸ノコが適しています。

作業内容によって歯数の違うチップソーを使い分けると効率が良い作業ができます。

⑤丸ノコのバッテリーの種類

10.8V、14.4V、18V、21.6V、36Vの5種類のバッテリーがあります。18Vのサイズが種類も多く、各メーカーから販売されています。

材料を切断するときにはパワーが重要になってきます。丸ノコに限らず充電式工具のバッテリーは容量が大きいほうがパワーを出せます。

14.4Vと18Vのバッテリーが販売されていることが多いですが、どちらを購入するか悩んだら18Vをオススメします。電動工具メーカーの現在開発している新製品は、18V電動工具を主力として開発されているためです。

丸ノコの使い方

丸ノコ

ここからは、丸ノコの使い方と注意点などをお伝えしていきます。

注意
※丸ノコは使い方を誤れば重大な事故やケガにつながる電動工具になります。
※丸ノコを使用するときは、安全第一で慎重に作業をおこなってください。

①丸ノコを使用する際は、周囲に人や物がないか確認をしてください。

②バッテリーを取り付け、バッテリー残量を確認します。

③ベースプレートの先端を材料に乗せて、ロックを解除してトリガーを引きます。

※材料に刃を当てずに材料の少し手前で刃を回転させましょう。
※木材に刃を当てたまま回転させるとバリが発生します。

④切り始めたら途中で止めずに切断しましょう。

※途中で進行方向を変えることはできませんので、まっすぐ切込みをいれましょう。

丸ノコ使用時の注意点

要注意

・キックバックによる事故に注意してください。

※切断中に進行方向を変えようとすると、ノコ刃が切断中の材料に挟まりキックバックが起きてしまいます。

・丸ノコの使用時は、手袋やタオルを外しておきましょう。

※丸ノコに限らず、回転工具を使用する場合は巻き込み事故防止のため外しましょう。

・作業台を傷つけないように厘木(りんぎ)を使いましょう。

※厘木(りんぎ)とは、切断する材料と作業台の間に挟む木のことです。
※切断中に材料が刃を挟み込まないように厘木を設置してください。

刃の取り替え方

丸ノコ

①バッテリーが外れていることを最初に確認してください。

※バッテリーが装着されたままだと、誤ってトリガーを引いた瞬間に刃が動き出します。大変危険ですので、バッテリーを外してから作業をしましょう。

②丸ノコ本体についているロックボタンを押します。

※ノコ刃が固定されて動かないことを確認してください。

③ノコ刃を固定している六角ボルトを外します。

※六角レンチなどを使用して、反時計回りに回して緩めていきます。

④新しいノコ刃を取り付け、六角ボルトを締め込みます。

※ノコ刃には向き(裏表)がありますので、取り付ける際は注意してください。

⑤動作確認をします。

※刃にぐらつきがないか確認してください。ぐらついたままで使用すると大変危険です。

切込み深さの調整方法

丸ノコ

切込み深さの調整は、ベースプレートを動かすことで行います。切断する材料の厚さから5㎜程度の刃が出ていれば大丈夫です。

刃の出しすぎは、切断面の仕上がりを粗くしてしまう原因になります。

傾斜切りのやり方

ベースプレートを傾けた状態にすると、斜めに角度をつけた切断も可能になります。

まとめ

如何でしたでしょうか?本記事では、充電式丸ノコについて使い方や特徴などを解説してきました。

DIYで木材などを切断するときに、丸ノコがあると速く正確に切断できて、作業効率も一気にアップします。

丸ノコは非常に便利な電動工具ですので、この機会に充電式丸ノコの購入を検討してみるのも良いかと思います。

キックバックなどの事故には、十分に注意をしながら安全第一で作業をしていただければ幸いです。

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