エンジンヘッジトリマとは、生垣や庭木の手入れの際に均一に刈り込む工具で、動力源がエンジンの物です。
とても便利な工具ですが、勿論、メリット・デメリットがあります。また、様々な機種がありますので、用途に応じて選ぶ必要があります。
そこで今回はエンジンヘッジトリマのメリット・デメリットと選び方も見ていきます。是非、最後までご覧ください。
エンジンヘッジトリマのメリット
エンジンヘッジトリマはパワーが大きく、コードレスですから、使用場所を選ばず、公園や街路樹等の広範囲を一気に作業する事が出来、太い枝であっても一気にカットする事が出来ます
また、充電式とは異なり、動力の減りと共にパワーが落ちてくると言う事は無く、燃料が無くなるまで、同一のパワーで動きます。
広大な面積を長い時間に渡り剪定作業をする際におすすめです。
更に、充電式の場合は充電が切れてしまうと、何時間も充電しないと再度使用する事はできませんが、エンジン式の場合は燃料さえ補充すれば、すぐに使用する事が出来ます。
樹木を丸くしたり角を作る等、好みの形に整えやすく、刈り込み面が均一で綺麗に仕上がります。
エンジンヘッジトリマのデメリット
エンジンヘッジトリマは勿論、エンジン式なので稼働音が大き目で騒音が気になります。
排気ガスも排出されるので、早朝や住宅密集地で安易に使用すると近所迷惑になる可能性があるので、十分に注意が必要です。
エンジンを搭載していると言う事でエンジン自体の重さとオイルタンクがある分重量がとても重くなってしまい小回りがききにくいです。
また、燃料は保存する事が出来ませんので、使用するたびに作る必要がありますし、使用後には燃料を抜いて保管しなければならないので、手間が掛かります。
更にエンジンの定期的な清掃やこまめなメンテナンスも必要で維持費も掛かってしまいます。
しかし、最近は騒音や排気対策の製品や燃料に関しても、混合燃料が販売されていますので、依然と比べればエンジンヘッジトリマも、より使いやすくなっています。
エンジンヘッジトリマの選び方
エンジンヘッジトリマのメリット・デメリットが分かったところで、エンジンヘッジトリマの選び方を見ていきましょう。
刈り込み幅で選ぶ
エンジンヘッジトリマは、刃の長さ自体が刈り込める幅となりますので、刃が長いほど刈り込み幅も大きくなります。
基本的に刈り込み幅が広ければ広いほど一度に剪定出来る範囲が広くなるので、効率は上がりますが、その分ヘッジトリマ自体の重量が増えますので、動かすのに手間が掛かります。
それでも時短したい方や広範囲を一気に刈り込みたい方は、刈り込み幅の広い機種をおすすめします。
また、狭い場所を作業する場合は取り扱いやすい刈り込み幅の狭めのものを選びましょう。
刃の長さは、
- 細かいスペースの剪定に向いている200~300mmのもの
- 標準サイズの350mm程度のもの
- 広いスペースの剪定に適した370~460mm
- 大型の500mm程のもの
という感じに幅広く揃っています。
刃のタイプで選ぶ
エンジンヘッジトリマの刃には、片刃と両刃があり、それぞれ違う特徴を持っています。
それぞれの特徴を理解しておくと、用途によって使い分ける事が出来るので、効率的な作業を行う事が出来ます。
片刃タイプ
前方の側面にのみ刃が付いていて「生垣バリカン」と呼ばれる事もあります。前方方向に刈る事が出来、庭木や生垣の上部を均一に刈り込む事が出来ます。
刃の後ろの部方には。集葉板(集草板)と言う大きな板が付いており、溜まった刈葉を受け止める事が出来ます。集葉板がある事によって、作業後の後片付けが楽になります。
刃も長く、一気に広範囲の作業を行えるので、プロの方も愛用しています。
両刃タイプ
両側に刃が付いている両刃タイプは、庭木の側面の刈り込みや玉造り剪定と呼ばれ、丸みを出した剪定をする際におすすめです。
集葉板は無く、リアハンドルは作業する箇所に応じ角度調節可能です。
前後どちらの方向にも刈り込みが出来、比較的軽量なので小さめの庭木のお手入れや、複雑な剪定をする時にも活躍してくれます。
重量で選ぶ
広範囲の作業を行う場合は、エンジンヘッジトリマの重量も大きなポイントとなります。燃料の重量も加わりますので、大型の機種の場合7Kg程度になります。
7Kgのエンジンヘッジトリマを使用し、長時間作業するのは男性でもなかなか負担が大きいです。
小型の機種であれば4Kg程度の物からあります。持ち運びも楽で細かい剪定も出来るので、広範囲に渡る作業や長時間に及ぶ作業の場合には小型の機種がおすすめです。
機能面で選ぶ
メーカーや機種により、搭載されている機能が違います。機能面もチェックする事により、使い勝手の良いものを見つける事が出来ます。
低騒音・低振動
騒音や振動の対策を施された機種もあります。
マキタ製はエンジンを4つのバネで支えており、ハンドルへの振動を大幅に軽減しますので体への負担を軽減してくれます。
また、ハスクバーナー製は低騒音エンジンを搭載しており、民家での庭木剪定でも近隣に迷惑がかかりません。
ハンドル角度調整機能
庭木を手入れする際は、色々な角度から刈り込む事が出来ると作業が捗ります。そのような時に便利なのがハンドルの角度調整機能付きの機種です。
HiKOKI(旧日立工機)製の機種は、リアハンドルを左右に45度・90度と各2段階の合計4段階の角度調整が可能です。
この機能があれば、生垣の側面や庭木の玉造りや玉ちらし剪定をする際にも楽に行えます。このハンドル調整機能は多くの機種に搭載されています。
前方排気システム
排気口が後方にある場合、排気ガスが作業者にかかってしまうので健康上良くありません。
マキタ製の機種であれば、排気口が前方に付いているので、排気ガスが直接かかる事が無く、安心して作業する事が出来ます。
スピード切り替え機能
作業を効率的に行いたいのであれば、スピード切り替え機能がある機種を選びましょう。
ストローク数を上げれば広範囲を短時間で剪定出来ます。また、ストローク数を下げると細かい作業がしやすくなります。
剪定する樹木に合わせ切り替えをする事で作業時間を短縮し更に完成度の高い剪定に仕上げる事が出来ます。
段階的に調節出来るスイッチタイプよりも、スライド式やダイヤル式の無段階調節タイプの方が細かく設定出来るのでおすすめです。
防滴・防塵機能
水に濡れてしまっている枝葉を切りたい場合は防滴機能、埃っぽい場所でも作業したい場合は防塵機能付きのエンジンヘッジトリマがおすすめです。
防滴機能が付いていれば。突然の雨でも作業を中断せずに続ける事が出来ます。
本体の形状で選ぶ
エンジンヘッジトリマの形状には手に持って使用するハンディタイプと長さを自由に変える事の出来るロングハンドルタイプがあります。
ハンディタイプ
手に持って使用するハンディタイプは手元の作業に向いています。刈り込み幅が広く、本体の重量が軽めの物が多いので初心者の方にもおすすめです。
手が届かない場所には刃は届きませんので、その際はロングハンドルタイプを使用しましょう。
ロングハンドルタイプ
長い柄の先に刃が付いているロングハンドルタイプは、手が届かない場所での作業に向いています。
1.5~3m前後で長さを調整できるタイプが多く、高所や生垣の中腹などの作業にも適しています、一方で長い柄がありますので手元の作業には適していません。
まとめ
今回はエンジンヘッジトリマのメリット・デメリットと選び方を見て参りました。いかがでしたでしょうか?
エンジンヘッジトリマはメリットとデメリットをよく理解し、使用用途に合わせた機種を選んでいくのがポイントとなります。
刃の長さや本体の重さによって作業効率が大幅に変わってきます。今回の記事を参考にしていただき、使い勝手の良い機種を見つけて下さい。