*今回の悩み人*
『店員さんにオススメされたからユニバーサルホルソーを購入してみたんだけど、正直言ってうまく活用できていないんだよね。もしよかったら具体的なシチュエーション別に活用法を教えてもらえないかな?』
今回の記事を読めばこんな事がわかります。
- ユニバーサルホルソーのあれこれ
- シチュエーション別ユニバーサルホルソーの活用法
照明のLED化が進む昨今ですが、水俣条約が締結された事により水銀を含む照明器具の新規製作が原則禁止となり、水銀灯や蛍光灯に代わりLEDが主流の照明となりつつあります。
それに比例してLEDの設置工事が年々増えているのですが、現場ではPanasonicが開発した専用工具『ユニバーサルホルソー』に注目が集まっております。
今回はユニバーサルホルソーについての基礎知識とどんな場面で有効に使えるのか、具体的なシチュエーション別にご紹介したいと思います。
①そもそもユニバーサルホルソーってなに?
まずはじめに、この工具についてあまり詳しくないよーと言う初心者に向けた基本的な解説をしていきたいと思います。
基礎知識はあるけどうまく使いこなせていない方、もっと有効に活用したい方は②の項目にスキップして下さい。
Panasonic社が開発したダウンライト特化型アタッチメント工具
冒頭でお話ししたように照明のLED化の流れは年々大きくなっており、日本の国内大手電器メーカーは蛍光灯や水銀灯の発売を中止し、LED開発に注力しております。
LED設置工事が増える一方で現場の作業者の身体的負担も大変なものとなってきたため、少しでもラクに作業ができるようにと開発されたのがユニバーサルホルソーなのです。
この工具は天井の穴あけに特化しており、代表的な用途としては50φ〜110ミリまでのダウンライト設置用の穴あけに使用することができます。
従来のカッターは70φ〜200ミリでしたが、コンパクトになったことで長時間の作業に向いていたり壁や梁のキワでも穴あけしやすくなったりと大きな進化を遂げました。
②シチュエーション別ユニバーサルホルソーの活用法とは
ここからは当工具の具体的な用途をシチュエーション別にご紹介したいと思います。
ダウンライトの穴あけに
この工具の一番得意とする作業がダウンライト設置に伴う天井開口です。
??『でもさ、天井に穴を開けるくらいだったら他の工具でも出来るよね?どうしてユニバーサルホルソーじゃないとダメなの?』
天井に穴を開けられる電動工具でしたらユニバーサルホルソーにこだわる必要は無いと言えます。
しかし、壁天井キワ27mmに開口できるのはユニバーサルホルソーだけなので唯一無二の電動工具としての存在感があり今後もより人気が高まる事が予想されます。
スイッチやコンセントボックスの開口作業に
ダウンライトに特化した専用工具なので出来ることが少ないとイメージされることが多いのですが、既築のスイッチやコンセント設置に伴う開口作業などにも使用されています。
以前は引き廻しノコなどを使用して手作業でスイッチ開口をしていましたが、これが地味に大変な工程でした。
一般的な住宅にスイッチを一つ設置するだけなら全く問題ないのですが、これが集合住宅や大きなマンションとなると開口だけで数百個の穴を開けることとなり、想像するだけでげんなりしてしまいます。
ユニバーサルホルソーであれば、このように膨大な作業量を前にしても臆することなく作業をこなすことができます。
電動工具ひとつで作業が楽になるのなら、導入しない手はありません。
石膏ボードやコンパネ、ケイカル板をカットする時に
ユニバーサルホルソーは石膏ボード、コンパネやケイカル板(超鋼刃)に対応しており、意外にも複数の素材に開口できるのもポイントです。
意外に勘違いしがちなのですが、ユニバーサルホルソーを使用するには充電「ドリルドライバー」が必要です。
パナソニックお客様相談センターに問い合わせたところ、21.6V、18V、15.6V、14.4V、12V、9.6Vのドリルを推奨しているとの事です。
またインパクトドライバーやハンマードリルなどは打撃が加わり、危険かつ故障の原因にもつながるので使用を控えるようアドバイスをいただきました。
??『カスタマーセンターの担当者さんはとっても丁寧に対応してくれたので、天下のパナさんだなぁって感動したよ。今はコロナの影響でメールでの対応に時間が掛かるから、お急ぎのお問い合わせは電話が早いみたい。』
バイメタルホルソーで軽天下地の加工に
軽天下地の加工と言われても全く馴染みがない人にはピンと来ない用語だと思います。
軽天下地とは、商業施設や病院などの天井や壁の骨組みにあたる部分の事を指しLGS( Light Gauge Steel ライト・ゲージ・スティール)や軽鉄(軽量鉄骨)などと呼ばれたりしています。
??『つまり、バイメタルホルソーに付け替えれば木材やプラスチックだけじゃなくステンレスやアルミ板なんかの鋼材にも対応出来るって事ね。』
まとめ
今回はユニバーサルホルソーの具体的な用途についてご紹介しました。
私たちの生活に欠かせない照明器具ですが、水銀を含む製品の完全撤廃が確定したので今後ますますLED化が進む事が予想されます。
作業効率はもちろん、身体的にも楽になるので専用工具を導入するのは早いに越したことはありません。
人間が作業をするのではなく工具が作業をする時代と呼ばれる昨今の現場。この機会に少しでも楽に作業が出来る環境作りを意識してみてはいかかでしょうか。