大きなエンジン音でチェーンが高速で回転する。チェーンソーと聞いて思い浮かぶイメージは「危険な工具」かも知れません。
しかし、各メーカーが努力を重ねた結果、安全性が高くなり、保護器具等も各種揃った現在では、決して危険なものではありませんが、それはあくまでも使用方法を守った時です。
そこで今回はエンジンチェーンソーの特徴、使い方、注意点を解説していきます。是非、最後までご覧ください。
エンジンチェーンソーの特徴
刃が付いたチェーンをエンジンで高速で回転させ、丸太や枝等を切断する工具です。
基本的には山林業や製材業で使用されますが、DIYでコンパクトな機種を使ったりもします。
また、ガーデニングでの庭木の手入れやキャンプ等での薪割りに使用する人も増えています。
ただ、使用方法を誤ると危険が伴いますので、取り扱いには十分注意しましょう。
危険を防止する為に様々な安全装置が取り付けられていますし、対策も取られていますが、業務用と個人利用では、動力やハンドル形状、サイズ等、様々な違いがあります。
エンジンチェーンソー使用時に必要な物
チェーンソー使用の為の準備に必要な物
- チェーンソー
- 混合ガソリン
- オイル
- ロート
- 刷毛
- ヘルメット
- マスク
- 安全メガネ
- 雑巾
- スパナ
チェーンソーを実際に使用する際に必要な物
- 防護服
- 安全メガネ
- 安全靴
- ヘルメット
- 手袋
- マスク
エンジンチェーンソーの使い方
一般的なリアハンドルタイプのエンジンチェーンソーの使い方を分かりやすく説明します。
メーカーによっても使い方が変わってくるので、取扱説明書を確認してください。
使用前準備
チェーンソーは刃がむき出しで扱いによってはキックバック等が起きてしまい思わぬ事故が発生する可能性があります。
安全対策は施されていますが、それでも保護具は確実に用意してください。エンジン式は特にパワーがありますので、既述の保護具を用意しましょう。
特殊な保護具になりますが、チェーンソー対策の保護ジャケット・パンツ・ブーツ等も万一、刃が下肢部に飛んで来た時に身を守ってくれます。
慣れているかも知れませんが、キックバック等が発生すると怪我に繋がりますので、身に付けましょう。
作業前確認・始動
使用前に取扱説明書を確認してスパイクやガイドバー、ソーチェンを取り付けます。エンジンが停止しており、スイッチが切れている事を確認後、安全に取り付けを行ってください。
本体の点検が終わったら、燃料及びチェーンソーオイルを入れます。
チェーンソーオイルは、チェーンを円滑に回転させる為の潤滑油になります。この作業は切断現場から3m以上離れた風通しの良い、火の気のない場所で行います。
燃料タンクを少しずつ開け、タンク内部の圧力を逃がしてやりながら、残りの燃料が噴き出す事が無いように給油ポンプやロートを使い給油します。
ゴミや異物が混入しないように注意が必要です。給油が終わったら、燃料タンクのキャップを確実に閉めます。しっかり確認しましょう。
燃料が終わったら、チェーンソーオイルの給油です。給油口を間違えないようにしましょう。
チェーンソーを動かす前に、フロントハンドル部にあるチェンブレーキをかけます。その後、ソーチェンの張り、燃料バルブ、チョーク(ある機種)を確認しましょう。
始動する際は、地面に置いて、ソーチェンが何も触っていない状態でハンドルを引き、エンジンを始動します。
エンジンが始動したらスロットルの確認をし、チェンブレーキを解除して、ソーチェンの回転確認をしましょう。
切断
チェーンソーの回転方向は一定です。正しくソーチェンの下側で切断いた場合は、チェーンソーの刃は鋸を引く時と同様に手前に動きます。
しかし、上側で切断してしまうと本体を跳ね返してしまいます。
切断する際は、足元を安定させスロットルレバーを引きます。切断物に刃が当たったら、自重で押し込むように切断しましょう。
この時、チェーンソーの前後のハンドルをしっかり持つ事を意識しましょう。片手ではキックバックが起こった際に対応出来ません。
尚、チェーンソーは体の右側の位置で作業します。
エンジン停止
チェーンソーを止める時は、必ず切断物から離してスロットルを離します。アイドリングになった事を確認後、スイッチを停止します。
エンジンチェーンソー使用時の注意点
キックバックに注意
チェーンソーはソーチェンの下側で切断するとチェーンソー本体が切断物に引き込まれる力が働き切断されます。
しかし、逆に上側を当ててしまうと、本体が使用者側に跳ね返るキックバックが起こり、非常に危険です。
ソーチェンの上側や先端部での切断は行わないようにしましょう。キックバック防止の為に下記の点を守りましょう
- ガイドバー先端部のキックバックゾーンでは作業しない
- エンジンは全開のフルスロットルで作業する
- 石や金属等、硬いものに当てない
キックバックが原因のけがを防止する為にもチェンブレーキが有効となります。更に、慣性自動チェンブレーキ搭載機種であればリスクを下げる事が出来ます。
使用後の点検と整備
整備
使用後のチェーンソーに付着した木くずを取り、汚れ等を落とします。パーツを分解して再度組み立て、切れ味が悪いような時は、専用ヤスリでソーチェンの目立てを行いましょう。
しかしながら、刃の角度が変わってしまうと、切れ味が悪くなったり、刃が食い込んでしまう事もありますので経験のある方がやる若しくは業者さんにお任せするのがおすすめです。
また、エアクリーナー・燃料フィルター・マフラー・点火プラグ等のクリーニングも必要になります。
保管
使用後はエンジンを止めて、ソーチェンにカバーをします。機械が冷えたのを確認してから保管しますが、保管が長期にわたる場合は燃料を抜いておきます。
これは燃料を残しておくとエンジンが不具合を起こす可能性があったり、火災を起こす恐れもある為です。
まとめ
今回はエンジンチェーンソーの特徴と使い方、注意点を徹底解説して参りました。いかがでしたでしょうか?
家庭で使用するにはちょっと大げさと思うかも知れませんが、小型で軽量のモデルもあり。他の電動工具と同じように扱う事が出来ます。
チェーンソーを使用すれば凝ったガーデニングや植栽の手入れ等も効率的に進められます。チェーンソーは保護具を用意し、使用者が安全に配慮すれば危険な工具ではありません。
今回の記事を参考にして自分好みのチェーンソーを探してみて下さい。