今回の悩み人『穴を開ける工具を用意しろって言われたけどどんな工具を用意すれば良いんだろう。電動のカッターならなんでも良いのかな?』
今回の記事を読むとこんなことが分かります。
- 角穴カッターとは何か?
- 角穴カッターの使い方や用途
電動工具には様々な用途のカッターが数多く存在しており業務に適した工具を使って作業を進めていきます。
今回は天井の開口に適した角穴カッターについて詳しくご紹介していきます。作業の効率化に活躍すること間違いなしですので購入の参考にしてみて下さい。
そもそも角穴カッターってなに?
角穴(かくあな)カッターと読みメーカーによってはボードカッターとも呼ばれています。
この工具は主に電気工事で使用されコンパネや石膏ボードなどの天井に穴を開けることに使用されます。
このように照明器具の設置やエアコンなどの埋め込みは天井に穴を開けることが多く、上を向きながら作業をすることが非常に多くなります。
上を向きながら、さらに腕を上げながら作業をするのは想像以上に重労働なのです。加えてこの作業時には開口の際にホコリやクズが広範囲に広がります。
新築の建造物でしたらそこまで気になりませんが既存の建物で新たにエアコンを取り付けたい等の要望があった場合、高級な家具や部屋を汚さないように養生テープ等を貼り器物破損を予防しなくてはいけません。
そんな煩わしさを解消してくれるのがこの『角穴カッター』です。
角穴カッターの特徴って?
ここからは便利な電動工具である角穴カッターの特徴を詳しくご紹介します。
角穴を開けることに特化した上向き構造
このカッターは天井に穴を開ける事に特化している専用工具なので開口作業の効率をアップしてくれます。
本体の先端部分が初めから上を向いており上向きでの作業に適している構造なのが分かります。
そしてこの角穴カッターにはダストカップという小さなゴミ箱がついており作業の際に出た削りカスや粉が本体のカップに貯まる構造になっています。
これによりゴミが目に入るリスクや掃除の手間が省けるなど快適に作業を進めることが可能です。
全ての機種が充電式のコードレス機である
角穴カッターを使用する場所と言うのは狭い場所や上向きでの作業がほとんどですので2021年現在は充電式のタイプのみの販売となっております。
またメーカーによっては14.4V/18V両方の電池が使える「デュアル方式」を搭載しているモデルなどもあります。(主なバッテリー電圧は10.8V/12V/14.4V/18Vなど)
具体的な使い方を解説!
ここからは角穴カッターの具体的な使い方を順番に解説していきます。
初めて使用する際はいくつか注意点がありますので使った事が無い方はチェックしてみてください。
手順1 カットする材質に合わせて刃を交換する
専用工具だからといってなんでも切れるわけではなく材質に適したブレード刃に変更する必要があります。
主に木工用と石膏用があるのでご自身の用途に合わせて用意しましょう。大体どの機種も本体購入時に木工か石膏の替え刃が2枚付属しています。
刃の交換手順は以下の通りです。
- 本体のダストカップを外す
- 本体に内蔵されている六角レンチを使ってネジを緩める(ネジの落下に注意)
- 刃をセットしネジをしっかり締めてダストカップを装着する
使用前の注意点
※必ずバッテリーを外して交換を行って下さい。
また新品購入時は『お試し刃』と言ってそこまで切れ味や耐久性がない刃が装着されているので、初回は刃の交換を忘れないようにして下さい。
(刃は1パック2枚組で1,980円~)
手順2 本体先端のV字溝に合わせてカットする
角穴カッター本体の先端はV字の溝がついており天井やボードにあらかじめ引いたガイドラインがしっかり確認できる構造になっており、これにより材料の切り過ぎを防止する事ができます。
具体的なカット方法は以下の通りです。
- 本体のスイッチトリガーを引きブレードを起動させる(切れる状態)
- その状態で切りたい箇所やボード等にブレードを差し込み作業開始点となる穴を開ける
- あらかじめ引いたガイドラインに沿って真っ直ぐ押し進める
ここがポイント!
本体のベースカバーと呼ばれる部分にはブレードの位置が把握出来る突起が左右に付いており、今どこにブレードがあるのかが分かります。
これと先端のV字溝を上手に活用することで正確なカットが可能となります。
また、カッターとはいえなんでも切断出来るわけではありません。切れる材質と切れない材質をまとめてみました。
切る事ができる材料 | 石膏ボード、ベニア板、コンパネ |
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切る事ができない材料の代表例 | ・新建材(ケイカル板・サイディング材・スレート材等) ・金属類(軽天バー・ハンガーレール等) ・塩ビ管類 |
角穴カッターは基本的に石膏、木材のみ切断可能で金属や塩ビ管などは切れないので注意しましょう。
まとめ
今回は電気工事に便利な角穴カッターをご紹介しました。
点検口やエアコン設置における天井開口は上向きかつ辛い姿勢での作業ですが、この工具を導入することで肉体的な負担を大幅に減らし作業効率をあげることが期待できます。
どのメーカーも性能にはそれほどの違いが無いので自身のお好きな物を選ぶと良いかと思います。
バッテリーを共有するために同メーカーで工具を揃える事も荷物が減ってオススメなので一度手持ちの工具を見直して快適な作業環境を構築してみてはいかがでしょうか。