DIYや建築現場において、木材をまっすぐ切断する機会は多いものです。
小さなものならノコギリでもなんとかなりますが、大きな板材をきれいに切断するには熟練の技術が必要ですよね。
そんなときにチップソーを使えば、簡単に木材をきれいに切ることができます。
木材だけではなく金属用や草刈り用など、チップソーには本当にたくさんの種類があるので、ホームセンターなどでどれを選べばいいかわからなくなった経験はありませんか?
- 「趣味のDIYで電動丸ノコの購入を考えており、チップソーについていろいろ知りたい」
- 「木材以外ではどんなものがチップソーで切断できるのか知りたい」
今回の記事はこんな方に向けて、チップソーの種類について徹底的に解説していきます。
チップソー選びで一番大切なのは、目的や用途にあったものを選ぶことです。作業効率が上がるだけでなく、ケガを防止することにもつながります。
自分のやりたいことに合ったチップソーを選んで、快適にDIYライフを送りましょう!
木材用チップソー
木材用チップソーは、「電動丸ノコ」や「スライド丸ノコ」に取り付けて木材を切断します。丸ノコは電動工具の中でも特に出番が多いので、チップソーの種類も非常に豊富です。
フッ素加工により木のヤニが付着しづらいもの、特殊な加工により作業時の振動が抑えられるものなど、付加機能のついたモデルも販売されています。
すべてのモデルには以下の2つの共通点がありますので、用途によって使い分けましょう。
- 厚みがあり、歯数が少ない刃は切断スピードが速いが、切り口が荒くなる
- 薄く、歯数が多い刃は切断スピードが遅いが、なめらかな切り口になる
金属用チップソー
金属用チップソーは、「チップソーカッター」や「チップソー切断機」に取り付けて金属を切断します。金属用チップソーで切断できる代表的な素材を以下に挙げていきます。
- 鉄(ステンレス)
- アルミ
- ガルバリウム
- ホーロー
注意したいのは「どこまでの厚さの金属を切れるか」という点です。金属は木材に比べてはるかに硬いため、間違ったチップソーを使用すると刃が欠けてしまう恐れがあります。
使い方を間違えるとケガのリスクが高まりますので、金属用チップソーを選ぶ際には事前にしっかりと下調べをしてから購入しましょう。
サイディング用チップソー
外壁材として主流の「窯業(ようぎょう)用サイディング」は素材にセメントが使われているため、チップソーでの切断時に大量の粉じんが発生します。
そのため一般的には「集じん丸ノコ」がよく使われています。
窯業系サイディングの切断には「超硬チップソー」または「オールダイヤチップソー」を使いましょう。オールダイヤチップソーは価格が高いですがそのぶん長持ちします。
近年人気が高まっている金属系サイディングの切断には超硬チップソーが適しています。
石膏ボード用チップソー
石膏ボードは窯業系サイディングと同様に粉じんが発生しますので、集じん丸ノコを使って切断します。
木工用のチップソーでも切ること自体は可能ですが、切り口の仕上がりが荒く、後で研磨する必要があるためおすすめできません。
最悪のケースでは、切り始めに石膏ボードが欠けてしまい、飛び跳ねた破片でケガをする恐れもありますので、素直に石膏ボード専用のチップソーを使うようにしましょう。
草刈り用チップソー
草刈機に取り付けるチップソーは外径230mmもしくは250mmのものが一般的です。持っている草刈機の馬力に合わせて選択するとよいでしょう。
重労働である草刈りにおいて、チップソーに求められているのは「切れ味」「耐久性」そして「軽さ」です。
そのため、チップソーの内部を肉抜きすることで軽量化を図っているモデルが多く存在します。
草刈り用チップソーは縁石など硬いものにぶつかるとチップが飛んでしまう恐れがあります。こうなるとチップソーの回転バランスが崩れ、シャフトがぶれてしまい危険です。
安全性を重視する方はチップが飛びづらい高耐久のモデルを選びましょう。
その他のチップソー
そのほかにもチップソーにはまだまだたくさんの種類があります。
以下に挙げていきますが安全性のためにも基本的には専用のチップソーを使うのが好ましいでしょう。
- 塩化ビニール用
- プラスチック用
- 断熱材用
- 人工大理石用
まとめ・用途にあった専用のチップソーで快適に作業しよう!
いかがだったでしょうか?チップソーには本当にたくさんの種類があることがわかりましたね。
今回ご紹介したチップソーは、形状はそっくりでも機能は別ものです。たとえば木材用のチップソーで金属板を切断するのは事故の原因になります。たいへん危険ですのでやめましょう。
本来の用途にあった専用のチップソーを使うことは、工具の寿命を伸ばすことにもつながります。安全作業のためにも、適切なチップソーを使って快適に作業していきましょう。