木材同士をつなぎ合わせる際、パッと思いつくのは「釘を打つ」「ビスを打ち込む」といった方法。ただ、これらの方法だと釘やビスの頭が丸見えになってしまいます。
この記事で紹介する「ジョイントカッタ」を使えば、釘やビスを使わずに木材をつなぎ合わせることができます。もちろん、強度も確保できます。
家具作りなど、キレイな仕上がりを実現したい方に非常に役立つ工具です。
ジョイントカッタとは?特徴を解説
ジョイントカッタとは、木材と木材のつなぎ目(ジョイント部分)に溝をほるための道具です。
先端に付いている円盤型のカッターを回転させ、半円状の溝を作ります。これにより「ビスケットジョイント」という方法で木材を接合することができます。
「ビスケットジョイント」とは?
この場合の「ビスケット」とは、ブナの圧縮材でできた楕円形の板のこと。ジョイントカッタでほった溝に、このビスケットをはめ込んで木材同士をつなぎ合わせます。
ビスケットジョイントは外から見えないため、釘を使うよりもきれいな仕上がりになります。これが、ビスケットジョイントを使う大きなメリットです。
見た目が重視される家具などに、この方法がよく使われます。
また、このビスケットは接着剤の水分で膨張します。この働きにより、木材同士をガッチリと固定できます。強度も申し分ありません。
ジョイントカッタの使い方
溝の深さを調整する
木材をつなぎ合わせる「ビスケット」には、#20、#10、#0と呼ばれる3種類のサイズがあります。
用意したビスケットのサイズに合わせ、ジョイントカッタで切り込む溝の深さを調整しましょう。ダイヤルを回せば簡単に調整ができます。
木材に墨付けをする
ジョイントカッタで溝をほりたい部分の中心に、鉛筆などで印を付けます。つなぎ合わせたい木材、どちらにもこの作業を行いましょう。
角度の調整
ジョイントカッタの刃は、切り込む角度を調整できるようになっています。大抵は90度で直角に切り込むことになりますが、ズレがないようにしっかり確認しておきましょう。
カッターの上下調整
カッターの中心が、溝をほりたい木材の中心に来るように調整します。ジョイントカッタに付いている「昇降ダイヤル」により、木材に応じて細かく調整ができます。
左右位置を調整する
初めに鉛筆などで付けた印と、ジョイントカッタの「センターマーク」をしっかりと合わせます。
溝をほる
ここまで来たら、いよいよ溝をほります。木材が動かないように気をつけながら、ジョイントカッタを押し付けていきます。
まとめ
ジョイントカッタは、木材同士をつなぎ合わせる「ビスケット」用の溝をほる道具。釘などが見えない、きれいな仕上がりを実現したいときに非常に役立つ工具です。
このジョイントカッタ、安ければ2万円ほどでも購入できます。今後も使っていく予定があるなら、持っていて損はないと言えるでしょう。