ジョイントカッタを使って木材に溝を掘れば、「ビスケット」(ブナの圧縮材)を使って木材をキレイに接合できます。
この方法は「ビスケットジョイント」と呼ばれ、釘やビスを目立たせたくない家具作りなどで重宝されています。
この記事では、様々なシチュエーションでどのようにジョイントカッタを活用できるのかをまとめます。
これからジョイントカッタを買う方や、使おうとしておられる方の役に立てば幸いです。
ジョイントカッタを使ってテーブル作り
テーブルの天板に釘やビスの頭が出ていると、見た目はもちろん使用感も良くありません。
そんなときこそ、ジョイントカッタを使った「ビスケットジョイント」という接合方法の出番です。
まず天板と脚をつなぎ合わせるため、ジョイントカッタを使うことができます。天板の溝を掘る際、ジョイントカッタの角度は垂直に固定します。
墨付けをして、溝の位置をしっかりと決めておきましょう。強度を考えて、ビスケットは等間隔に複数使用するのがいいでしょう。
脚の溝を掘る際には、薄い部分にジョイントカッタを押し付けることになります。1枚だけ溝を掘るのが難しければ、木材を2枚重ねると作業しやすくなります。
溝を掘る祭には、木材をクランプ等を使って固定し、ジョイントカッタを押し付けてもズレないようにしましょう。
天板と脚をつなげただけでは、グラつきがひどいかもしれません。脚同士を板で接合するなど、強度を増すための方法を考えておきましょう。もちろん、その際にもジョイントカッタは役立ちます。
また、作りたいテーブルの天板に見合う板材がない…という場合もあります。
そんなときは、ジョイントカッタを使って板と板をはぎ合わせることも可能です。その際にも、強度を考えて等間隔に溝を堀って、ビスケットジョイントすることができます。
▼ビスケットジョイントの参考動画
ジョイントカッタを使って椅子作り
椅子の座面も、できれば釘やビスの頭が見えてほしくないもの。これも、ジョイントカッタを使って接合すればキレイに仕上がります。
椅子のフレームになる木材は細い場合が多いので、墨付けをしたあとは慎重に溝を掘ることが必要です。
ただ、椅子の脚は常に重さが掛かります。脚同士に補強材をかませるなど、必ず強度を増すための仕組みを考えておきましょう。
ジョイントカッタを使って棚作り
棚作りも、ジョイントカッタが活躍する場面。本棚から食器棚に至るまで、様々な棚を作れます。
側板と棚板をつなぎ合わせる際、釘やビスだと目立ってしまいます。市販の家具はビス隠し用のテープで目隠しできるようになっていますが、イマイチ見た目が良くありません。
その点、ジョイントカッタを使ってビスケットジョイントをすれば全く問題なし。接合部分はすべて内側に入って見えなくなります。
また、側板から棚板に向かってビスや釘を打ち込む場合、なかなか真っすぐには打ち込めません。力加減や木目の影響を受けて、ズレが生じてしまいやすいものです。
一度ズレが生じて釘やビスが貫通してしまった場合、木材は直しがききません。場合によっては、板1枚が無駄になってしまう場合もあります。
ジョイントカッタを使った接合なら、この悩みも解決できます。あらかじめ溝を掘ってあるので、ズレが生じることは絶対にありません。
大型の棚を作る場合には、強度に気を配ることが必要です。墨付けの際に、ビスケットジョイントする箇所を慎重に考慮しましょう。
まとめ
ジョイントカッタを使った「ビスケットジョイント」という接合方法は、釘やビスが目立ってほしくない場面で大活躍します。
ただし、ビスケットジョイントは強度があると言っても限界があります。重いものを支えたり、体重がかかるものを作ったりする際には十分な強度対策をしておきましょう。