エンジンオーガの特徴・使い方を解説

エンジンオーガの特徴・使い方を解説

*今回の悩み人*

『エンジンオーガっていう工具を知ってますか?これがあると穴掘りがとても便利になるらしいんだけど、これって本当に便利なんでしょうか。もっと特徴や詳しい使い方を教えてくれませんか?』

今回の記事を読むとこんなことが分かります。

  • エンジンオーガとは?基本的な基礎知識や特徴について
  • エンジンオーガの具体的な使用法と注意点の解説

地面に穴をあけるとき、皆さんならどのようにあけるでしょうか。

スコップやシャベルなどの人力では、それなりの深さは掘れますがパイプや柱などを埋め立てる際にはより深い穴が必要です。

もっと楽に、より深い穴を掘るにはどうすれば…

今回は穴掘りで大活躍のエンジンオーガについての基礎知識と、具体的な使用方法を詳しく解説していきます。

そもそもエンジンオーガって何ですか?

ナカトミ エンジンオーガー (排気量:32.6ml) (ドリル7サイズ対応) 堀削機 2サイクル ウォームギア採用 EA-33D
引用:Amazon

柱や柵を埋める際には、それなりの深さの穴を掘っておく必要があります。

もちろん手作業でも可能ですが、スコップなどで掘りあけた穴はどうしても大きく広がってしまい、そうなると穴自体の強度が低くなってしまうデメリットが生じてしまいます。

『穴掘りってすごく大変な作業だから、それがカンタンに出来るならとっても嬉しいよね。なるべく穴径を小さく、そしてラクに穴掘りするにはどうしたらいいんだろう?』

エンジンのハイパワーで効率よく地面に穴あけが可能

エンジンオーガは螺旋状の刃が付いたオーガビットをエンジンのパワーで動かし、短時間で地中深く穴を開けることができます。

このドリル刃は螺旋状なので、穴を掘り進めると同時に切削した土を掻き出すことができるため効率よく作業をすることが可能です。

また、メーカーによってはアースオーガ、オーガドリル、オーガドライバーなどと呼ばれることがあります。

エンジンオーガの特徴を解説!

特徴と話す作業服の男性

ここではエンジンオーガの主な特徴をご紹介していきます。どんな工具なのかを理解する事で、難しい加工も簡単にこなせるようになります。

特徴① 穴掘りに特化した工具

エンジンオーガは対象物を研磨したり切断することは出来ませんが、その代わりに地面への穴あけ作業に特化しております。

特徴的な螺旋状のオーガビットを高出力のエンジンで動作させることで、手軽に素早く深い穴を開けることが出来ます。(オーガビットは数種類のサイズ展開がある)

また、杭打ち機のように強く打ち込みすぎて仮説の支柱などが抜けなくなるような事も防いでくれます。

暑い中で穴を掘るのは相当な労力を要しますので、パイプや杭、柵などを頻繁に打ち込む方にはぴったりの工具です。

特徴②園芸目的(DIY)にも使用できる

??『えっ、この工具は園芸にも使えるの?ガーデニングとかって電動工具を使うイメージないけど、お花を植えたり枝の剪定をする時に使えるのかな?』

電動工具は現場でこそ活きるもの、現場でしか使用出来ないといったイメージがありますが、実はそうではありません。

エンジンオーガは園芸などでも活躍することができ、主に木を植える際の大きな植穴をあけたり果樹や樹木の追肥をする時にも使用出来ます。

そのほかにも、躓きやすくて危険な木の根っこを掘り出したり、ビニールハウスを建てる際に使用したりDIYな使用にも最適であります。

※硬い地面も難なく掘れるので井戸を掘ったりも可能ですが、水道や電気、ガスなどの重要な配管を傷つける恐れがあるため、エンジンオーガを使用するときは入念な地面の確認、または専門家を交えた地質調査が必要です。

特徴③長時間の作業に向いている

エンジンオーガは電気を使用して動かすのではなくガソリンを使用してエンジンを動作させます。

そのため、充電式の電動工具のようにバッテリーの残量を気にする事なく、常にハイパワーで作業ができるので安心して穴を掘ることが出来ます。

燃費に関してはそこまで良い、とは言えませんが基本的に燃料タンクの容量は500ml〜1Lほどなので、ガソリンがなくなり次第給油を完了させ作業に戻ることが出来ます。

MEMO
エンジンオーガは2サイクルのガソリンエンジンを搭載しているので、燃料は潤滑油混合ガソリンとなります。

特徴④ エンジン式と充電式の違いとは

エンジンオーガ(アースオーガ)には、エンジン式と充電式のタイプがあり、それぞれ仕様や特徴が違うのでご自身の用途にあったものを選びましょう。

具体的な違いは下記の通りです。

名称主な用途と特徴
エンジンタイプハイパワーで硬い地面も楽々掘る事ができ、50〜73mlクラスの強力なエンジンを搭載している。燃料は混合ガソリンを使用するのでバッテリー残量を気にすることなく作業可能。別売りの替刃はそれぞれφ60〜300mmまでのラインナップがあり、用途に応じた穴を開けることが出来る。本体重量が重く長時間使用すると腕や腰に負担が掛かるので注意が必要。(平均的な重さは10kg)
充電式タイプ2020年に最初の型が発売し、3ヶ月の入荷待ちという状態がしばらく続いた。エンジン式に比べると騒音や排気ガスが出ない特徴がある。軽量であるが、その分パワー不足になりやすいのでバッテリー残量には注意が必要。

このように、どちらも良いところと悪いところがありますので、ご自身がどのような作業をするかによって最適なタイプを選ぶ、または使い分けることが重要です。

エンジンタイプの商品例

充電式タイプの商品例

具体的な使い方解説!

使い方と話す作業服の男性

ここからはエンジンオーガの使い方を解説していきたいと思います。

燃料を作る・用意する

エンジンオーガは2サイクルエンジンを搭載しており、燃料である潤滑油混合ガソリンは自作することが可能です。

ホームセンターなどで販売されている混合油とガソリンを混ぜることで作れるほか、エンジンへの負担を減らしたりコスト削減にも繋がります。

ただし分量割合は使用する機械によって異なりますので、定められた分量を守り、その日使用する分だけ作成することを徹底しましょう。

オーガビット(ドリル)を取り付ける

ビットに関しては、初めから本体とセットで販売しているものや、一本しか付属していないもの等メーカーによって様々なので、用途に合ったビットを別途購入しておく必要があります。

STEP.1
駆動軸と呼ばれる本体の先端部にオーガビットを差し込みます。
STEP.2
結合カバーを装着し、オーガビットの穴と駆動軸の穴の位置を合わせた状態で抜け防止の結合ピンを1〜2本さして固定します。
STEP.3
結合ピンが抜けないように、結合カバーをスライドさせてピンの上に被せます。

始動方法の手順

STEP.1
スタートスイッチを運転の位置に入れる
STEP.2
気化器下のプライミングポンプを10回ほど押し、スロットルレバーをアイドル位置にする
STEP.3
チョークレバーを全開にし、リコイルスターターを数回強く(最後まで引き切らないこと)
STEP.4
ポン、ポンという初爆音が継続していたらチョークレバーを徐々に開の位置にする
STEP.5
エンジンが始動したら低速運転状態で3分間の暖機運転→作業開始!

??『慣れるまでちょっと難しそうだけど、エンジン系の機械を触ったことがあればすぐ扱えそう。あの紐みたいなヤツを引っ張る動作が好きー!』

使用上の注意点

注意

エンジンオーガを使用する際にはいくつかの注意点があります。

①ガソリンの取り扱い注意する

使用する燃料は混合ガソリンなのですが、給油した場所から離れて作業するようにし、タバコなどの火の元は絶対に近づけないよう徹底してください。

また使用後の本体は熱くなっているのでガソリンの近くに機械を置かない、火花が飛び交うような場所では使用しないなどの注意が必要です。

②安定した足場を確保する

雨などでぬかるんでいる場所や、水場近くの土壌が不安定なところでの使用は極力控えましょう。

思い通りの作業が出来ず、または転倒して思わぬ事故を引き起こすリスクが上がります。どの機械にも言えますが、酔っていたり体調が優れない時の作業は控えるべきです。

③作業者から十分な距離を取る

作業者は周りの人が居ないかをしっかり確認してから作業を始めましょう。その際、近くに寄らないよう周りの人にあらかじめ注意を促しておきましょう

肩をたたいたり声を掛けるのではなく、ホイッスルなどで合図をして意思疎通を図るのもオススメです。

番外編:電動ドリルやハンマードリルで穴掘りできる?

ほんのちょっとだけ穴掘りをしたいけど、エンジンオーガを購入するほどでもない…

このような場合はお手持ちの電動工具を活用して穴を掘ることが出来ます。

オーガビットドリルにはストレートシャンクのタイプも用意されているので一般的なチャックにも装着することが出来ます。

しかし、工具本体に過度な負担がかかってしまう場合があるため、やはり本格的な穴掘り作業にはエンジンオーガを使用しましょう。

まとめ

今回はエンジンオーガについての基本的な情報と、具体的な使用方法について詳しく解説しました。

この機械を使用することで手作業では不可能な『小さい穴径かつ深い穴』を圧倒的な効率であけることができます。

またエンジン式なのでバッテリー残量の心配をせずとも長時間の作業ができるので、多数の穴をあけるような作業でも安心して行うことが出来ます。

最近は環境保護への意識が高まっており、樹木の植え替えや植樹の際の大径穴をあけたりといった目的でも活用できる為、エンジンオーガへの注目が高まっております。

現場でも園芸でも使用でき便利であることは間違いないので、この機会に導入を検討してみてはいかがでしょうか。

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