エアスクリュードライバの特徴・使用時の注意点を解説

エアスクリュードライバの特徴・使用時の注意点を解説

エアスクリュードライバとは、エアーコンプレッサーの空気圧でネジを締め付け・緩め作業ができるエアツールです。

同様の工具として、石こうボードなどの固定に重宝する電動スクリュードライバーがあります。

それよりも、エアスクリュードライバはさらに用途が広く、ネジの締め付け作業全般に使える工具です。

今回は、エアスクリュードライバの特徴、用途、注意点、メリット・デメリットを紹介します。

エアスクリュードライバの主な用途

	 ボード用高圧エアスクリュードライバ
引用:makita

木工作業や組み立てラインなど、ネジの締め作業などに使われることが多いです。

ほかにも、リサイクル工場での機器の分解、修理工場での組み立て、メーカーのアルミサッシの組み立てにも使用されます。

エアスクリュードライバの特徴

スクリュードライバの特徴

先端に一般的なドライバービットを装着して、連続して締め付け作業ができます。

エアツールであるため、充電バッテリー式の工具と比較すると、本体が小型・軽量で強力な締めつけが可能です。大量の作業や流れ作業を少人数でこなすのに適した工具になるでしょう。

トルク設定、低騒音、出力調整もあるため、熟練した人でなくても安定した締めつけ作業ができます。

エアスクリュードライバの選び方(形状・始動方法)

チョイスとノートに書かれたもの

エアスクリュードライバは、締め付ける作業の内容で選ぶモデルを変える必要があるでしょう。形状と始動方法の違いから選び方を解説します。

ピストル型の形状

ピストル型は、一般的なドリルやインパクトレンチと同様に握り込むグリップがあり、締め付け向き関係なく作業ができます。

強いトルクを発生させる場合に工具を両手で持ち、安定させるのに適しています。

ストレート型(ペン型)

片手で工具を握りしめるくらいの太さのエアスクリュードライバ。ネジを下向きに締め付ける作業に適しており、機器の分解や組み立てなどの工場のライン作業に使用されます。

アングル型(コーナー型)

ビットを取り付ける先端が90度に曲がっており、L字型の形状をした特化型のエアスクリュードライバです。

前述のピストル型、ストレート型では締め付け作業ができない狭く、入り組んだ箇所の締め付け作業に特化した形状です。

エアスクリュードライバの始動方法

始動方法

エアスクリュードライバは、モデルによってモーターの始動方法が異なります。3つ紹介します。

始動レバー式

一般的な電動工具・エアツールと同様にレバーを押す・引くことで動作します。ピストル型のエアスクリュードライバなどがこの始動方法です。

プッシュ始動式

取り付けたビットをネジに押し付けると、ビットの先端が押し込まれてスロットルが作動。エアーが入り、モーターが回転する仕組みです。

始動レバー式に比べて、締め作業のたびに握り込む必要がないため、作業負担が少なくできます。

レバープッシュ始動式

前述の2つの方法を組み合わせたモーター始動方法です。つまり、レバーを引くとモーターが作動し、ビットでネジを押し付けてもモーターが始動します。

エアスクリュードライバの使用時の注意点

NG

エアスクリュードライバは取り扱いが難しい工具ではありません。

しかし、エアツールであるため、使用前に空気漏れチェックやビットサイズを適正に合わせなくてはいけません。

ドライバービットのサイズ

取り付けるドライバービットのサイズ(一般的なものは6.35mm)であるかを確認して下さい。

一部のモデルでは5mmや8mmのビットを取り付けるエアスクリュードライバがあります。

ビットサイズを間違えると、手持ちのビットのほとんどが取り付け不可となってしまいます。

ネジの形状とビットを合わせる

ネジ(プラス・マイナス)を締める際に、サイズと形状を合わせるようにして下さい。

その気になれば、プラスのネジをマイナスのビットで締め付けるようなことも可能です。しかし、ネジがつぶれやすく、適正トルクで締め付けができません。

ネジの頭の形状とサイズに合ったものを選択して、締め付け作業を行ってください。

空気漏れのチェック

エアスクリュードライバに限ったことではありませんが、エアホースとエアツールの接続口を毎回チェックするようにして下さい。

もし、空気漏れの音がするようなら使用を控えてください。思わぬ事故になるケースがあります。

エアスクリュードライバのメリット・デメリットを解説

良い面悪い面

ここからは、エアスクリュードライバのメリットとデメリットをご紹介します。

メリット

工具のサイズの割に小型軽量であることです。

エアーコンプレッサーで、圧縮した空気圧を動力源としてモーターを駆動させるため、同等の電動工具に比べると、小型で軽量、パワーが発揮できます。

また、連続作業が必要になる現場では、バッテリーの残量などを気にする必要がありません。少人数で大量のネジの締め付けや緩め作業が必要な場合は重宝するでしょう。

デメリット

ナットやボルトと違い、ドライバービットは多少形状が違ってもネジを回せてしまいます。そのため、間違った方法で締め付け作業をしやすいです。

すると、ネジの頭を潰してしまったり、オーバートルクで締め付けたりするので注意しましょう。

エアツール共通ですが、工具本体以外にエアホースとエアーコンプレッサーが必要です。

エアスクリュードライバだけあっても使えません。コンプレッサーやエアホースの用意がいるため費用が掛かります。

加えて、エアホースの取り回しも事故の原因になるため、取り扱いに注意が必要です。

まとめ

エアスクリュードライバは、プラス・マイナスねじの連続締め付け作業に向いた工具です。工場などの作業現場で用途があるでしょう。

締め付ける方向と作業内容から、エアスクリュードライバの形状と始動方法を選びましょう。

プラス・マイナスねじの頭を潰しやすいため、オーバートルクや形状、サイズをしっかり合わせてから作業をしましょう。

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