電動ポリシャーの特徴・使用時の注意点を解説

電動ポリシャーの特徴・使用時の注意点を解説

*今回の悩み人*

『電動ポリシャーって工具を知ってる?これがあると研磨作業や車のワックスがけがとっても楽になるらしいけど本当かな?詳しい特徴や取扱い時の注意点が知りたいな。』

今回の記事を読むとこんなことが分かります。

  • 電動ポリシャーとは?基本的な基礎知識や特徴について
  • 電動ポリシャー使用時の注意点の解説

研磨作業というのは数ある工程の中でも苦労を要するもので、つまり疲労が溜まりやすい作業であります。

手作業で研磨をすると擦る動作を繰り返すわけですが、電動ポリシャーを使うことで効率も上がり身体的負担も減るとの事です。

今回は電動ポリシャーについての基礎知識と、具体的な使用方法や注意点を詳しく解説していきます。

そもそも電動ポリシャーって何ですか?

電動ポリシャー

ここでは初心者に向けて電動ポリシャーについての基本的な情報を解説していきたいと思います。そんなことはもう知っているから他のことを知りたい方は次の項目にスキップしてくださいね。

大変な研磨作業を楽にする電動工具

電動ポリシャーを使用することであらゆる研磨作業を効率よく進めることが出来ますが、具体的にどんなシーンで使用するのでしょうか。

??『一度お父さんの愛車のワックスがけを手伝ったことがあるんだけど、暑い中ひたすら車を磨くもんだから身体中痛くて、次の日全身が筋肉痛になったんだよね。あの作業を電動で出来るならとっても便利じゃない!?』

電動ポリシャーはディスク状のスポンジパフを装着し、回転させることで対象物を研磨することが出来ます。主な用途は下記の通りです。

  • 車のワックスがけや艶出し
  • 車体の傷取り研磨
  • 床材のワックスがけ
  • 階段や通路の手すり研磨
  • 鏡の研磨 など…

このようにワックスがけをメインとして、時には傷を取ったりしつこい汚れを落としたりとあらゆる研磨作業に適しております。

電動ポリシャーの特徴を解説!

電動ポリシャー

ここでは電動ポリシャーの主な特徴をご紹介していきます。どんな工具なのかを理解する事で、手間のかかる作業も簡単にこなせるようになります。

特徴① より細やかで繊細な研磨作業が得意

研磨作業といえば、サンダーやグラインダーなどの研磨系電動工具が一般的ですが、上記2種の工具には出来ない作業があります。

それは『より優しく繊細な研磨作業』です。

??『確かに、サンダーとかだとパワーがありすぎて必要以上に削ってしまいそう…それらよりもっと精密な工程ができる電動ポリシャーって結構貴重な存在なのかも…』

通常のサンダーやグラインダーは持ち味であるパワーが邪魔をするため、車のワックスがけに適しておりません。無理して使用してもボディに甚大な損傷が残るだけでしょう。

電動ポリシャーであれば、細やかな研磨作業が可能なので車のワックスがけなどの手間がかかる作業を短時間で終わらせることが出来ます。

特徴② 初心者〜プロも扱える3種の回転方式

電動ポリシャーと一口に言っても実は3種類の回転タイプに区別されます。では、どのような種類に分かれるのかを下記の表にしてまとめました。

名称主な用途と特徴
シングルアクション研磨力 強
単一方向だけに回転して研磨を行うのでシングルと名前がついています。3つのアクションの中で最も研磨力があり高トルクな為、主に傷取りや塗装後の肌調整などに使われます。
しかしハイパワーなために研磨傷やバフ目と呼ばれるオーロラマークが付きやすく、プロ向け工具と言われております。
ギアアクション研磨力 中
単一方向の回転に不規則な動作を加えて研磨を行うタイプで、一回転する毎に頂点軸が1/5ずつズレていきます。
シングルアクションよりも研磨力は劣りますが、下記のダブルアクションよりパワーがあるため中間仕上げなどに活用されます。傷やバフ目も付きづらい仕様になります。
ダブルアクション研磨力 低(※1
単一方向の回転に偏心運動を加えたタイプで、回転しつつ小さい円を描くようにバフが動作します。3種類の中では最も研磨力が低いですが、最終仕上げやより繊細な作業に適しています。
※1 近年では性能向上により上記2種でしか出来ない作業もこなせるように進化し、現在の主流タイプとなりました。

??『初心者はダブルアクションの電動ポリシャーを選べば間違いないね!DIYや愛車のワックスがけにもピッタリね。』

Q.ランダムサンダーやグラインダーとの違い?

研磨といえば電動ヤスリと呼ばれるこれらの工具のイメージがありますが、具体的に何がどう違うか初心者には分からなくて混乱してしまいます。

ランダムサンダー

いわゆるヤスリがけをする工具で、主に木工用途で使用されるためダストパックと呼ばれる集塵袋を搭載しており、この袋の有無でポリシャーと区別をすることが出来ます。

ダブルアクションの電動ポリシャーと比べると高回転、低トルクに設定されています。

扱いには多少のなれが必要なため、初心者は電動ポリシャーを選びましょう。

ディスクグラインダー

研磨以外にも研削や切断ができるという特徴があります。用途として荒削りをメインとしておりポリシャーのような繊細な研磨には適しておりません。

また研磨できる面が狭いので削りムラができやすい点と、本体を扱う際に一定以上の危険が生じるため慣れが必要となります。

そのため初心者や簡単なDIY作業には電動ポリシャーを使用しましょう。

こちらもダブルアクションの電動ポリシャーと比べると高回転、低トルクに設定されています。

使用時の注意点を解説!

注意すべきことと書かれたメモ

ここからは電動ポリシャーを取り扱う上での注意点を解説していきたいと思います。

その1 :保護具着用の徹底

電動ポリシャーは他の工具に比べてパワーが無いとはいえ、電動工具であることに変わりは無いので十分に注意して使用しましょう。

保護メガネは常に装着し、作業環境によっては防塵マスクやヘルメットなどもセットで身に付けることで怪我のリスクを大きく減らすことが出来ます。

??『コンパウンドなどの研磨剤を使用してると、ちょっとした加減で液が飛んできたりするから眼鏡は絶対に用意してね!』

その2 :防水性は皆無なので取扱いに注意

本体は防水仕様では無いので、使用する際は天候や周辺環境に注意する必要があります。

本体に誤って水が入ってしまった場合は、感電の危険性が増大するので雨の中や湿気が多い場所での使用は控えましょう。

コード自体も防水ではありませんので同様の注意が必要です。

屋外での使用には屋外専用の延長ケーブルがありますのでそちらを用意しましょう。

やむをえず湿度の高い場所で作業をする場合は、残留電流装置(RCD)で保護された供給品を使用することで感電のリスクを減らすことが出来ます。

その3 :作業対象物とバフは綺麗な状態を保つ

これから研磨を行う対象物は必ず洗浄し、乾いたことを確認してから研磨を開始しましょう。

電動ポリシャーを使用する場面というのは、いわゆる荒研ぎ作業とは違い精密な仕上げ磨きがメインになるため、汚れが付いていたりすると作業面が傷だらけになる恐れがあります。

??『車のボディも必ず水洗いして汚れを落としてからシャンプーとかするもんね。対象面がしっかり乾いてから研磨するという点もポイントだよ!』

また、バフの取り扱いにも注意が必要です。必ず作業前に汚れが付着していないか確認し、汚れているようなら綺麗なものと交換するなどしましょう。

その4 :慎重に作業を進める

研磨作業は対象を磨くのでどんどん表面が綺麗になり、こだわりが強く職人気質な人ほど『ハマる』工程です。

しかし、研磨をするということは加工面を削り続けることでもあり、当然削ったものを元に戻すことは出来ません。

そのため、研磨する箇所とは別の面などを使ってバフやポリシャーの使い心地を確認するなどの慎重さ、注意深さが求められます。

操作に不安がある場合は、ダブルアクションタイプを使用することで失敗のリスクを軽減することが出来ます。

番外編:電動ドリルがポリッシャーになる?

電動ドリルやドリルドライバーに別売りのポリッシャービットを取り付けることで、擬似ポリッシャーを用意することが出来ます。

ちょっとしか作業しないのに、あれこれ工具を購入するのはちょっと…という方はご自身のドリルに取り付けて作業をしてみてはいかがでしょうか。

もちろんプロレベルの作業が求められる場面では精度に欠けるので、正規の電動ポリシャーを用意しましょう。

まとめ

今回は電動ポリシャーの基本的な情報と、取扱いの注意点を詳しく解説しました。

通常の研磨系電動工具だとパワーが大きすぎる為、作業に適さない時がありますが、電動ポリシャーを使用することでより精密な工程を行うことができます。

近年では本体の性能が上がり、シングルアクションとギアアクションの特徴を兼ねているダブルアクションを1台持っているだけで様々な作業をすることができるようになりました。

購入を検討していた人は今が買い時かと思いますので、実際に販売店などに足を運び触ってみて下さい。この記事が工具選びの参考になりましたら幸いです。

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