高圧フロアタッカーのメリットデメリットを解説

高圧フロアタッカーのメリットデメリットを解説

*今回の悩み人*

『先日友人から高圧フロアタッカーについての説明を受けて、ちょっと気になるというか今すぐ購入したいくらいなんだけど、導入することでの具体的なメリットやデメリットを詳しく知ってから買いたいんです。』

今回の記事を読むとこんなことが分かります。

  • 高圧フロアタッカーとは?基本的な基礎知識や特徴について
  • 高圧フロアタッカーの具体的なメリット・デメリットとは

今回のお悩み人は、先日友人から高圧フロアタッカーがとても便利だという勧めを受けて、導入を検討しているようです。

高圧フロアタッカーがあることで、とある作業において抜群の作業効率アップが図れるらしいのですが、一体どのようなメリットとデメリットがあるのでしょうか?

今回は高圧フロアタッカーについての基礎知識と、具体的な使用方法や取扱の注意点を詳しく解説していきます。

そもそも高圧フロアタッカーって何ですか?

HiKOKI(ハイコーキ) 旧日立工機 高圧フロア用タッカー ステープル幅4mm 長さ25~50mm 単発連続切替機構付 N5004HMF
引用:Amazon

ここでは初心者に向けた当工具の基本的な情報や、知っておきたい基礎知識を簡単に解説していきます。

どんな工具かを知ることで難しい作業もこなせるようになります。

ホチキスをより大きく、パワフルにした電動工具

タッカーは紙類ではなく薄い木材や壁紙、布地などに使用することができます。

コの字型の針を使用するのはホチキスと同じですが、タッカーで使用するステープル針は打ち込んだ後に先端が内側に折り曲がらず、そのままの形で打ち込まれます。

『針の折り曲がりを気にする必要が無いから、そのまま壁や床材に打ち込んで固定できる便利なアイテムだよ!以前は接着剤で固定してたけど、剥がすのに苦労したなぁ…』

そんなタッカーのパワー出力を上げてフロア(床材)使用に特化したのが高圧フロアタッカーになります。

高圧フロアタッカーの特徴を解説!


ここでは高圧フロアタッカーの主な特徴を簡単にご紹介していきます。

基本的なことは知っているから早くメリットデメリットが知りたい!という方は次の項目へスキップしてくださいね。

特徴①ステープル(固定具)を打ちこんで使用する

基本的にホチキス針とタッカーで使用するステープルの意味合いは同義です。 

大きな違いは針先が曲がるか、そうでないか、という点です。

このため、タッカー使用時は対象物の幅や奥行きを気にすることなく針を打ち込むことが可能です。

特徴② 常圧タイプと高圧タイプがある

フロアタッカーには常圧用・高圧用が存在します。

この2つを使用する時に、高圧か常圧かによって選ぶコンプレッサーも変わってくるのでしっかりとタイプを確認しましょう。

下記に2つの違いをまとめました。

名称主な用途と特徴
高圧フロアタッカー硬い床下でも楽に作業可能。
空気圧の設定はMAX2.3Mpaほどあり、常用タイプより小型で軽量化がなされており安定した打ち込み力がある。
短時間作業に向いている。
価格は¥55,000〜と、常圧に比べ少し高い。
常圧フロアタッカー高圧タイプよりパワーは劣るが長時間の作業向き。
空気圧の設定はMAX0.38Mpaとなっており、連続打ち、単発打ちを繰り返すような作業向き。
価格はメーカーにもよりますが、¥40,000円〜で購入可。
ここがポイント

ステープル針はコの字型のため打ち込んだ跡が目立つ欠点があります。ですので、用途としては薄ベニヤ留めや石膏ボード留め、他には防音材や防湿剤留めなどの目立たない場所に使われます。

具体的なメリット・デメリットを解説!

まるとばつの意思表示カードを持つ手

ここからは具体的なメリットとデメリットを解説していきたいと思います。

まずは一覧にするとこんな感じです。

メリット
  • パワーを活かして硬い箇所でも楽に作業できる
  • 小型化され軽量なので扱いやすい ※(常圧との比較)
  • 空撃ち防止機能で本体と材料を守ることができる
  • 単発打ち、連続打ちを使い分けて効率を上げられる
デメリット
  • 針に互換性は無くエアタッカー用のステープルは使用できない
  • 専用のエアコンプレッサ、エアホースが必要

◯メリット1:パワーを活かして硬い箇所でも楽に作業できる

高圧フロアタッカーの最大空気圧は、機種によりますがMAX2.3Mpaほどあり、加えて常用タイプより小型で軽量化がなされており安定した打ち込み力が持ち味です。

また、エアータッカーなどではパワーが不足する為ステープルを打ち込みにくい場所でも、簡単に作業することが可能です。

ステープルは50mm(4mm幅)などが打込み可能なので、防音材の上からフロア材をしっかりと留めることができます。

◯メリット2:小型化され軽量なので扱いやすい ※(常圧との比較)

高圧タイプはパワーが強いので、その分重くて大きい工具かと思い込んでしまいますが、実はそうでもありません。

常圧タイプと比べると小型化がされ、重量も物によっては1kgも差があるため取り回しやすい特徴があります。

??『以前使用していた常圧タイプは2.3kgあって、華奢な女性だと連続使用が大変そうな位重かったよ。』

加えて高圧フロアタッカーは構造上の都合で長時間の連続使用ができませんので、結果として身体的な負担も少ないと言えるでしょう。

◯メリット3 :空打ち防止機能で本体と材料を守ることができる

これはメーカーや機種にもよりますが、ステープルが装填されていない状態での空打ちを防止する機構が搭載されており、材料だけでなく本体の破損や故障を防ぐ事が出来ます。

空うちを行うと、工具の破損に繋がったり思いがけない事故に繋がりますので絶対に行わないようにしましょう。

メカニカル安全装置について

メカニカル安全装置は、コンタクトアームとスイッチトリガーが同時に動かないとステープル針が発射しない仕組みです。

つまりトリガを引いただけではステープルを発射出来ませんし、逆にコンタクトアームを対象物に当てただけでもステープルは発射しません。

コンタクトアームを対象物に当てる動作に加え、スイッチトリガーを引くという動作が重なってはじめてステープルは発射されます。

◯メリット4 :単発打ち、連続打ちを使い分けて効率を上げられる

高圧フロアタッカーには単発打ちと連続打ちの2種類の打ち込みモードが搭載されており、これらを作業箇所に応じて使い分けることで作業の効率化を図ります。

単発打ちとは…針を打ち込みたい対象材にコンタクトアームを押し当てた後、スイッチトリガーを引くことでステープルを一本ずつ打ち込む事が出来ます。

単発は主に仕上げを重視する箇所、正確に狙い撃ちしたい部分に適しています。

連続打ちとは…スイッチトリガーを引いたまま対象材にコンタクトアームを押し当てる動作を繰り返すと、ステープルを連続で打ち込む事が出来ます。

連続打ちは主に床や壁、屋根などの下地打ちなど見えづらい箇所に適しています。

×デメリット1:他のタッカー用ステープルは使用できない

ここまで魅力的なメリットをご紹介しましたが、当然デメリットもあります。
まずステープル針には他のタッカーとの互換性がなく、必ず専用の物を用意する必要があります。

??『作業中に針を切らしてしまった人が、たまたま余ってたエアータッカー用のステープルを使用したんだけど、針が飛び散って怪我をした挙句、工具も故障して修理する羽目になったんだって…』

このように専用針を使用しなかった場合、飛び散った針が身体に刺さるなどの危険性に加え工具の破損にもつながりますので、絶対に工具に合ったステープルを使用しましょう。

×デメリット2:適切なエアコンプレッサとエアホースが必要

高圧フロアタッカーはエアーツールなのでコンプレッサーが必要になります。

しかしどのコンプレッサーでも使用できる訳ではなく、①適切な圧力、②吐出し空気量が必要となるため、これら2点の能力に余裕のあるものを用意しましょう。

またエアホースも細すぎたり長すぎると、適切な圧力で作業が出来ずパワーが不足したり、高圧に対応していないものを接続するとホースが破損して危険ですので、必ず専用のものを使用してください。

番外編:ピンタッカー?ネイラー?それぞれの違いって?

よく似ている工具として有名なものに『ブラッドネイラー』や『フィニッシュネイラー』と呼ばれるものがあります。

似ているものがたくさんあると、初心者のうちは明確な違いが分からず混乱してしまいますが、いずれも針を打ち込む用途は同じなので安心して下さい。

商標登録の都合で各メーカーで呼び名を変えているだけなのです。

また、各工具で使用できる針が全て違い、互換性も全く無いのでそれぞれ専用の針を用意して使用しましょう。

まとめ

今回は高圧フロアタッカーの基礎的な情報、そして具体的なメリットやデメリットを詳しくご紹介しました。

通常のエアータッカーでは力不足で作業が大変な場所でも、このフロアタッカーであればその弱点をしっかりとカバーする事ができます。

例を挙げるとフロアが浮き上がってしまうとか、フロアがひび割れてしまうなどの悩める問題も一挙に解決するので、床材への作業を数多くこなす方にはオススメの工具です。

加えて昨今はDIYブームであり、ご自宅でオリジナルの家具を作ったりイスやソファの布を張り替えたり、色々な用途でタッカーが活躍します。

…とはいえ流石に簡単なDIYだと高圧タイプである必要は無いかもしれませんが、この機会に色々なタッカーを知り、工具導入、そして作業効率アップに繋がれば幸いです。

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