ルーターのメリット・デメリット

ルーターのメリット・デメリット

ルーターとは主に木工の仕上げ、装飾を行う電動工具です。

ルーター1台あれば熟練の技が必要な加工も可能になりますが、実際のところどのような加工ができるかご存じでしょうか?

今回の記事では、ルーターのメリット・デメリットや選び方を解説します。

ルーターのメリット・デメリット

メリットデメリット

メリット

  • 大型の機種では重切削型の太いビットが使用可能です。
  • 「リング型」では堅牢な造りで正確な切削ができます。
  • 女性の方でも労力を使わず、容易に切削できます。
  • トリマと似た電動工具ですが、トリマで使える軸径は6mmのみという機種が大半なのに対し、ルーターの場合は6mm径に加えて6.35mm、8mm、12mm、12.7mm径など大きいものも使えます。
  • モーターのパワーもトリマよりはるかに高く、太い溝でも楽に切削できます。
  • トリマでは材料の途中から溝を作り始めるには、ある程度の熟練が必要ですが、ルーターは対象物に対して本体を上下に移動させられるスプリング機構があるため、溝の切り始めがやりやすいです。
  • 回転速度が調整できる製品が大半で、作業内容に応じた調整が可能です。

デメリット

  • トリマに比べてルーターは大きく重いので、両手で扱う必要があります。
  • 慣れてしまえば細かで精密な加工が行えますが、慣れるまでが時間を要します。
  • トリマと比べて価格が高価です。

ミニルーターのメリット

メリット

一般の方で、ルーターという工具名を聞くと思い浮かべるのは、100円ショップで販売されているミニルーターではないでしょうか。

ミニルーターは片手で持って、先端ビットを高速で回転させ対象物を削ったり装飾を施したりする際に用いる工具で、樹脂や金属の加工にも利用します。

アクセサリの仕上げやフィギュアづくりにも使用されているようです。ここではミニルーターのメリットを解説します。

  • 研磨・切削・研磨クリーニング・穴あけ・切断・彫刻など一台で何役もこなしてくれるマルチツールです。
  • DIYからプロのガラス彫刻家まで幅広いユーザーが使用可能です。
  • ビット次第で多くの加工できます。

ルーターの選び方

ルーターの選び方

実際に製品を選ぶ際に見るポイントを解説いたします。

ルーターのタイプや機能、性能も把握し使用用途にあった製品を見つける参考にしてください。

ルーターのタイプで選ぶ

ルーターには3つのタイプがあります。それぞれの特徴を解説いたします。

固定ベースルーター(一体型)

固定ベースルーターは「固定ベース」と「本体」が一体となった電動工具です。

重心が低く安定性がある固定ベースルーターは、「諸欠き追入れ接ぎ」や「蟻型追入れ接ぎ」といった溝加工に適しています。

しかしながら、精度的に問題のない溝加工ができるプランジルーターが台頭してきたので固定ベースルーターを使う優位性はほとんど無くなってきているというのが現状です。

プランジルーター(一体型)

プランジルーターは「プランジベース」と「本体」が一体となった電動工具です。「プランジベース」と「本体」は脱着できません。

プランジルーターは、固定ベースでは作業不可能な「穴あけ」や「ホゾ穴」などの切削ができるのが大きな特徴です。

このような切削を可能にしているのが、本体が昇降するプランジ機構です。もちろん溝加工もできます。

ルーターセット(脱着型)

ルーターセットは「固定ベース」と「プランジベース」、「本体」がセットになった電動工具です。

脱着型のルーターセットは、コストパフォーマンスの良さから欧米で人気があります。

ルーターセットは、3つのバリエーションで使用できるのでコスパに優れています。

  1. 固定ベースルーターとして使用できます。
  2. プランジルーターとして使用できます。
  3. ルーターテーブルに設置して使用できます。

特にルーターテーブルには有効で、ルーターテーブル用に固定ベースを設置し使用するのが一般的です。

本体はルーターテーブルから簡単に脱着ができるので、プランジルーターとしていつでも使用可能です。

回転数と出力で選ぶ

市販されているル-ターの回転数は、平均すると約2万3000回転くらいが一般的で、回転数が低い機種はその分パワーがあります。

また、同時に確認しておきたいポイントが出力でワット数が多いほどパワーが強いと言えます。

実際の加工作業の際は、回転数よりも安定したパワーがある方が加工面のムラが起きにくいので、ワット数が多い製品を選びましょう。

昇降機能で選ぶ

昇降機能により高さが固定されていないので、溝掘り加工の際に狙ったポイントに真っ直ぐ降ろして加工できます。

メーカーによっては、微調整ができる製品も販売しており、より繊細なミリ単位の加工ができる製品もあります。

可変速度機能の有無で選ぶ

商品によっては、回転速度の変更ができる機能が搭載された機種もあります。

製品によって個体差がありますが、手元の調整ダイヤルで約1万回転~2万5000回転までの調整が可能で、加工によって適度な速度に変えられるメリットがあります。

ビットのコレットチャック口径で選ぶ

ルーターのビット口径は6mm・8mm・12mmの3種類があり、商品によってはいずれかに対応している若しくは全ての口径に対応している製品もあります。

大きなビットでの加工をする可能性があるのであれば、12mm口径に対応したパワーも出力も兼ね備えたルーターを選択しておけば、できる作業の幅も広がります。

ミニルーターの選び方

ミニルーターの選び方

続いてはミニルーターの選び方について解説いたします。

サイズやパワーによって得意な分野も多少異なりますので、用途に合ったタイプをお選びください。

定格使用時間で選ぶ

ミニルーターは、定格使用時間が記載されている製品が多くあります。

継続して使用していると本体のモーターが熱くなり、定格使用時間を超えて使用するとモーターが焼けてしまい、故障してしまう可能性があります。

長時間の使用をすることが分かっているのであれば、定格使用時間の長いタイプのミニルーターを選ぶか、本体と別にモーターがついている製品を購入しましょう。

回転数で選ぶ

ミニルーターを選ぶ際には回転数も大切です。数値が大きいほど高速回転になり、対象物に合わせた回転数を選ぶことが大切です。

さまざまな用途に使用する場合は、回転数を調整できるタイプの製品も確認しましょう。

金属や石など硬い材質のものを加工する場合

高速回転によるパワーが必要なので、回転数が高いものがおすすめです。

プラスチックや木材を加工する場合

回転数が高いと熱で材料が変形することがあるので、回転数が低い機種を使用しましょう。

給電方式で選ぶ

電源コード式のタイプでは、作業範囲が限られてしまいます。

充電バッテリー式なら外でも作業可能ですし、コードが絡まるということもありません。

充電が切れるなどというデメリットはありますが、コードレスで使える充電式をおすすめします。

本体サイズや重量で選ぶ

自分の手の大きさに対して、本体サイズが大きく重たいと、手に負担がかかる場合があります。自分の手にフィットしていることが大切です。

また、握りやすいグリップ形状になっているかも確認しましょう。握りにくかったり、滑りやすかったりすると安定した作業が難しい場合があります。

比較的大型のミニルーターの場合は「フレックスシャフト」と呼ばれるサポート器具が付属している機種もあります。

パワー(トルク)で選ぶ

回転するパワー(トルク)が高ければ、回転数を抑えても硬い対象物を削ることができるので、高パワーを継続できる機種がおすすめです。

また、モーターのパワーと本体の太さはおおむね比例します。

付属ビットの種類で選ぶ

ミニルーターは、ビットと呼ばれる先端工具を交換することでさまざまな作業ができます。

商品の中には何種類ものビットが揃ったセット商品も多くあり、用途に合わせ必要なビットが付属しているかを確認することが大切です。

まとめ

今回の記事では、ルーターやミニルーターのメリット・デメリットや選び方を解説して参りました。いかがでしたでしょうか?

さまざまなメーカーから発売されており、ホームセンターなどでも購入できます。今回の記事を参考していただき使用用途にあった1台を見つけて下さい。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

CAPTCHA