レーザー墨出し器があると仕事の効率が上がる理由

レーザー墨出し器があると仕事の効率が上がる理由

レーザー墨出し器は建設現場の墨出し作業のときに、コンクリートや基礎に間仕切りや配線の位置を決める印や線を付けるときに使う道具です。

この道具を使うと、仕事の効率が上がる理由をご紹介します。

まず、前半でレーザー墨出し器の簡単な使い方と機能を説明して、その後にどんな仕事の効率が上がるのかをご紹介します。

レーザー墨出し器の使い方

役割は、糸に墨を染み込ませ、糸を弾き、真っすぐな線を付ける「墨つぼ」とあまり変わりません。

レーザー墨出し器はそれを更に効率的にできる道具です。レーザーを照射して「たち墨」、「ろく墨」と呼ばれる垂直、水平の2本のレーザーを出します。

壁に照射する場合は少なくとも2~3m離れてレーザーを照射、壁や床に印やラインを付けて、作業現場に実物大に設計図を描きます。

搭載機能

レーザーのイメージ画像

レーザー墨出し器はモデルによってレーザーの本数、レーザーの色、リモコンで自動的に受光器を照射する自動追尾機能付きものがあります。

レーザーの本数

レーザー墨出し器はモデルによって、垂直と水平以外にも複数のレーザーを照射するモデルがあります。値段が高いモデルになるとレーザーの本数が増えていく傾向にあります。

少ないもので2本、多いもので5本のレーザー出せるモデルがあります。

レーザーの色

レーザーの色はメーカーで違いますが、赤、緑、青と3色が比較されます。明るい作業現場では赤色のレーザーは見えにくいため、見やすいと緑色のレーザーが好まれています。

自動追尾機能

レーザー墨出し器には、レーザーのライン位置を教えてくれる受光器がオプションで付いているモデルがあります。

受光器にレーザーを当てるとブザー音やランプの光でレーザーのライン位置が判断できます。

この受光器にめがけて、レーザーを自動的に照射してくれる自動追尾機能が付いたモデルがあります。細かい調整を自動的にやってくれる便利なモデルです。

どんな作業が効率的になる?

エアコン

レーザー墨出し器を使うと、今まで2人で作業が必要だったものが1人できます。

具体的には床や壁、天井の配管や配線の位置、内装取り付け位置、タイル貼り付け位置を決めるためのマークを付ける墨出し作業です。

天井、床の仕上がり高さを決める作業

レベルラインと呼ばれるラインを壁につけます。このレベルラインの印を付けるときもレーザー墨出し器と三脚を使うと作業が効率よくできます。

このレベルラインを基準にして、コンセントやスイッチの高さも決めます。

間仕切り壁の位置だし

内装工事の1つで部屋と部屋を分けるための壁、仕切り壁を設置するときに、レーザー墨出し器があれば2人で作業しなくても、1人で墨出し作業ができます。

また建物設計に曲線が多い場合、CADデータから墨出しポイントを出すことも可能です。

参考動画:墨出し【間仕切り墨出し

参考サイト:1人で精度の高い墨出しが可能。作業効率を飛躍的に向上させ、現場の負担を軽減した「QML800G」

電気配線

電気配線工事の場合は、レーザー墨出し器は照明器具のスイッチの取り付け位置以外に、エアコンの取り付け位置を決める作業で時間短縮になります。

配管工事

壁や天井に通す配管の位置を決めるとき、レーザー墨出し器でレーザー照射をしてやると、配管の通るラインがすぐに分かり、印を打つ作業の短縮につながります。

あとはその印に合わせて配管を付けてゆけば作業が終わります。

効率的に仕事をするために注意すること

注意

とても便利なレーザー墨出し器ですが、この道具は精密機械です。そのためレーザーの精度を使用前にチェックする必要あります。

いつも垂直、水平のラインを出すとは限りません。ズレていると全ての工事に大きな影響を与えます。あとは電池残量も気を付けなくてはいけません。

使用前のレーザー精度の点検

使っているレーザー墨出し器がジンバル式(振り子式)の場合、ベアリングの動きや床の傾斜に合わせて水平を維持できているかを調べる必要があります。

電子整準方式の場合は、気温や気圧の影響を受けやすいため注意が必要です。

レーザーの精度チェックはメーカーから手順書が出ているので、それにならって使用前に水平ライン、垂直ラインの精度チェックして下さい。

もし基準を超えてズレている場合は、修理に出す必要があります。

参考サイト:タジマ レーザー共通取扱説明書(10ぺージ参照)

電池残量

レーザー墨出し器の電源はメーカーで違います。電池式、ACアダプター、専用バッテリーなどです。

現場で電気切れになり作業に支障が出ないように、予備はいつも現場に持っていくと良いでしょう。

まとめ

レーザー墨出し器は、2人でやっていた作業を1人でできるようなる。その便利さはここで例えに出した以上にあるはずです。しかし、その扱いには気をつけましょう。

電動インパクトやマルチツール、丸ノコなどと比べると、レーザー墨出し器は取り扱いに注意がいる精密機械です。

そして、修理代も高額になるので、他の道具とは少し違う扱いをする必要があります。

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