従来、距離を測る場合にはメジャーが使用されていましたが、1人で測らなくてはならない場合には何かと無理が発生していました。
そのような時に重宝するのがレーザ距離計です。本機はDIYから建築や土木現場のプロの方にも愛用されています。
そこで今回は、レーザ距離計の特徴や原理、使い方を見ていきます。ぜひ最後までご覧ください。
レーザ距離計とは?
本機は、レーザの光を利用して壁や天井などからの距離を測る工具です。
メジャーなどで測ることが困難な長距離であっても、スムーズに測ることができるため、電気工事現場ではもちろん、建築や工事現場で幅広く使われています。
レーザ距離計の特徴
本機は2点間の距離を測る電子式の測定器です。レーザ光線を使った電子機器で、メジャーやコンベックスなど、従来の方法と比べると、瞬時に測れます。
電源を入れるとすぐに測れます。計測は本機のレーザが出ていない部分から、レーザが当たっている箇所までの距離を表示して測ります。
機種によって数センチの短距離から数百メートルの長距離まで測ることができます。スイッチを入れるだけで「誰でもスピーディーに正確な距離を測ることができる」のが最大のメリットです。
レーザ距離計の原理
本機はレーザ光を利用した機器で障害物の影響を受けません。ピンポイントで対象物をとらえる事ができるので正確に測ることが可能です。
仕組みはレーザ光を対象物に照射した後に反射して戻るまでの距離を算出して距離を求めます。従来のモデルでは反射板を取り付けていましたが、最新版では直接の計測が可能になっています。
実際は、対象物までを往復したレーザ光線と、もともとのレーザ光線のズレを測ることによって求めています。
簡単に説明すると、光のパルスとパルスの間の時間を計れば、それが往復にかかった時間で、その差から距離を測るということです。
レーザ距離計の種類
一般的に本機には屋内用・屋外用があり、その他にも電源方式などの種類があります。ひとつずつ見ていきましょう。
使用場所
使用場所に関しては屋内用と屋外用の2種類があります。屋外で使用できるものは防水機能付きです。
屋内用
屋内用は測距範囲が30m以下と狭いです。屋内用なので、中~長距離・太陽光の下で測るのは不向きです。また、屋内用はポケットに入るようなコンパクトサイズが多いです。
屋外用
屋外用は主に5m~1,000mまで測定可能と測距範囲が非常に広いです。高さを測る場合には三脚を使用する場合が多くなっています。ゴルフ用レーザ距離計も屋外用の1種です。
電源方式
乾電池タイプ
単三、単四乾電池を2本使用する機種と4本使用する機種があります。
充電タイプ
充電タイプは乾電池を交換する必要はないものの、専用充電器が必要になってしまうので、セット品を購入すると、乾電池タイプより高価になってしまいます。
レーザ距離計の使い方
本機の起点は、通常は本機の後ろ端になっています。しかし、先端に設定することもできるので、使用用途に合わせて切り替えて使用しましょう。
本機の使い方はとても簡単です。本機の起点の位置を決めて、対象物にレーザを当てるようにボタンを押せば完了です。コンベックスを伸ばす時に、テープが折れないように手で抑える必要はありません。
測定結果はデジタルで表示されます。測る際、手元がぶれると正しく測ることができないので、三脚を使用すると良いでしょう。
屋外で測りやすいようにデジタルファインダーが付けられたものも売られていて、レーザの先が正確なのか画面で確認できるようになっています。
販売されている本機の多くの機種は反射板を使用しなくても測定できますが、使いにくい場合は反射板を使用すれば測定が楽になる場合があります。
ピタゴラス測定機能
機種によっては、ピタゴラスの定理を使い、近くに寄れない建物の高さや幅などを離れたところから測る機能があります。この場合は「間接距離測定」モードを使用します。
ピタゴラス測定など三角関数を利用した間接的な計測は、水平や垂直、直角が正確でないと誤差が発生します。測定の際は三脚や水準器などを使用しないと正確に測ることはできません。
しかし、概算でおよその距離を知りたいのであれば、簡単に測れます。
まとめ
今回は、レーザ距離計の特徴や使い方を見て参りました。いかがでしたでしょうか?
本機は安価なものからプロの方が使われるようなものまで、さまざまな機種がありますので、ご自分の使用用途に合わせて選びましょう。
本機が1つあれば、メジャーで測れない場所も測ることができますし、障害物がある場所でも使用できます。また、長距離を測る場合にも本機はとても役立ちますから、ぜひ1台選んでみてください。